ジョン・レナードによる景品交換申し込み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 22:50 UTC 版)
「レナード対ペプシコ事件」の記事における「ジョン・レナードによる景品交換申し込み」の解説
ワシントン州ショアラインのショアライン・コミュニティ・カレッジ(英語版)で経営学を専攻していた当時21歳の学生ジョン・レナードは、キャンペーンに参加する過程で、規定の「3]」に着目した。「15ポイント(コーラ36缶の購入に相当する)以上貯めれば、足りないポイントは現金で支払ってもよい」とするこの規定は、本来は消費者がTシャツやサングラスなどを交換入手する方法を増やすためのものである。しかし、この規定を拡大解釈すれば、コーラ36本(15ポイント)を購入し、残りの6,999,985ポイントの代替として699,998.5ドルを支払うことで、ハリアー交換の条件を満たせるとレナードは気づいた。通常、ハリアーII一機の調達には約2300万ドルを要するのに対して、コーラの購入を含めたポイント交換の必要資金は70万ドル超にすぎず、相場よりもはるかに安くハリアーIIを入手できることになる(実際には、後述の判決にもある通り、ハリアーIIの製造メーカーであるマクドネル・ダグラス社やハリアーIIを運用する米海兵隊が、一食品企業であるペプシコや、まして米国の一市民に攻撃機を売却することはあり得ない)。 ハリアー交換の計画を思いついたレナードは投資家を説得して回り、70万ドルの調達に成功した。 1996年3月27日、レナードは雇用した弁護士の助言をもとに15ポイント分のペプシコーラ36缶と700,008.50ドルの金額が書かれた小切手をペプシコ本社に送付したが、これは6,999,985ポイント分に相当する金額699,998.50ドルに、配送料・取扱手数料10ドルを足した金額だった。 ペプシコは5月7日頃、自社製品の無料クーポン券を添えてレナードに小切手を返送した。同社はこの手紙の中で「ハリアー機を景品としてプレゼントするという内容は、広告にユーモアを持たせる冗談にすぎません。お客様に提示したペプシスタッフカタログのリストや交換フォームに記載された景品のみをご利用いただけます。」と述べ、交換を断った。その後、レナード側の弁護士を交え、ペプシコ社との間で数度のやり取りが行われたが、両者の主張は平行線を辿った。
※この「ジョン・レナードによる景品交換申し込み」の解説は、「レナード対ペプシコ事件」の解説の一部です。
「ジョン・レナードによる景品交換申し込み」を含む「レナード対ペプシコ事件」の記事については、「レナード対ペプシコ事件」の概要を参照ください。
- ジョン・レナードによる景品交換申し込みのページへのリンク