シンジケート間の移籍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/20 20:11 UTC 版)
「コミック・ストリップのシンジケート配信」の記事における「シンジケート間の移籍」の解説
ほとんどの作品は最後まで同じシンジケートから配信されるが(シンジケート間の合併、買収、改名は除く)、様々な理由で他社に移籍した有名作品も歴史上存在する。1961年にAPニュースフィーチャーズ(英語版)が、1989年にマクノート・シンジケート(英語版)が倒産した際には、相当数に上る配信作品が終了か移籍かの選択を迫られた。『ワールズ・グレイテスト・スーパーヒーローズ(英語版)』や『プア・アーノルズ・アルマナック(英語版)』のように、長い休止期間を経て別の会社からシンジケート配信を再開する作品もある。 1987年初頭に分水嶺となる事件が起きた。キング・フィーチャーズがニュース・アメリカ・シンジケート(英語版)を買収してシンジケート事業を吸収したことを受けて、ニュース・アメリカの社長リチャード・S・ニューカム(英語版)が独立会社クリエイターズ・シンジケートを設立したのである。ミルトン・カニフはニューカムに「この言葉を記録に残しておく。『よくやった!!!』」というポストカードを送った。ピューリッツァー賞を受けた漫画家マイク・ピーターズ(英語版)は『エディター&パブリッシャー(英語版)』誌で「とっくに時代は変わっているのに、シンジケートは気づこうとしない。年季奉公の制度は1500年代に終わったんだよ」と発言した。『B.C.(英語版)』や『ウィザード・オブ・イド(英語版)』の作者ジョニー・ハート(英語版)はクリエイターズ社を「シンジケート配信の歴史を変えたベンチャー」と呼んだ。『ファミリー・サーカス(英語版)』の作者ビル・キーン(英語版)は同社を「シンジケート配信100年の歴史で初めての新風」と表現した。著名なコミック・ストリップ作品の多くがキング・フィーチャーズ(と傘下のニュース・アメリカ)を離れて独立系のクリエイターズ社に移って行った。 様々な理由でシンジケートを移った著名なコミック・ストリップ作品の例を以下に示す。 『B.C.』 ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン(1958—1966年)→ パブリッシャーズ/パブリッシャーズ=ホール/フィールド・ニュースペーパー/ニュース・アメリカ/ノースアメリカ(1967–1987年)→ クリエイターズ(1987年–現存) 『ビザロ』 クロニクル(1985–1995年) → ユニバーサル・プレス(1995–2003年)→ キング・フィーチャーズ(2003年–現存) 『リル・アブナー』 ユナイテッド・フィーチャー(1933–1964年)→ シカゴ・トリビューン=ニューヨーク・ニューズ(1964–1977年) 『マザーグース・アンド・グリム』 トリビューン・メディア・サービス(1984–2002年)→ キング・フィーチャーズ(2003年–現存) 『レグラー・フェラーズ』 ベル(1917–1924年)→ ジョージ・マシュー・アダムズ・サービス(1924–1929年) → キング・フィーチャーズ(1929–1942年)→ アソシエーテッド・ニュースペーパーズ(1942–1949年) 『シュー』 トリビューン・メディア・サービス(1977–2008年)→ キング・フィーチャーズ(2008年–現存)
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