コースの受賞(1991年)
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「ゲーム理論」の記事における「コースの受賞(1991年)」の解説
詳細は「ロナルド・コース」および「新制度派経済学」を参照 ロナルド・コースは「制度上の構造と経済機能における取引コストと財産権の発見と明確化」を称えられて1991年にノーベル経済学賞を受賞した。コースは1937年の論文 "The nature of firm" において企業組織内の資源配分を分析する上での取引コストの重要性を指摘した。この指摘は、1980年代に日本経済が欧米の地位を揺るがすようになって「日本型経営」が注目されるに至ると現実に経済全体のパフォーマンスを左右する重要な要因として強く意識されるようになり、ゲーム理論によって分析されるようになった。コースは自由放任主義によってパレート効率的な配分が実現されるためには交渉費用などの取引コストが十分に小さい必要があることを指摘したが(コースの定理)、ゲーム理論はコースによって漠然と指摘された自由放任主義の限界を体系的・統一的に示すことに成功したと評価されている。 また、コースが問題としていた法律、制度、財産権などのトピックは、後の1990年代に発展した不完備契約の理論によって研究されている。
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