コリンズ級の評価及び後継艦の任務
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「アタック級潜水艦」の記事における「コリンズ級の評価及び後継艦の任務」の解説
オーストラリアは周囲を海洋に囲まれており、オーストラリア海軍は潜水艦の整備も継続して行ってきた。コリンズ級潜水艦(水中排水量約3,300トン)もその一つで、オベロン級潜水艦の後継として1996年より就役を開始し、2003年までに全6隻が就役した。コリンズ級は、スウェーデン海軍の潜水艦を手掛けてきたコックムス社が、設計・建造を担当したヴェステルイェトランド級潜水艦の設計を基とした大幅な拡大発展形で、オーストラリアのASCが建造を担当している。しかし、コリンズ級はお世辞にも優れた潜水艦とは言えず、騒音は劣悪で、信頼性は低く、故障も頻発し、時には就役可能なコリンズ級がわずか1隻という時すらあった。オーストラリア国内では、コリンズ級の開発は「失敗」とする意見もある。 2000年代後半より、長期計画として、現況の戦力評価も含め、コリンズ級の後継潜水艦に関する検討が開始された。2009年のオーストラリア国防白書においては、後継艦として、2030年代の戦略環境を見すえ、必要に応じ遠海域での作戦行動も行える通常動力型潜水艦の取得を目指すとしている。現用のコリンズ級は改良を行いつつ、28年間の運用を予定しており、7年程度の期間延長が可能と考えられているため、2020年代か2030年代より後継艦が就役することとなる。この後継艦計画は、"SEA1000"計画とも呼称される。 後継艦は、アジア地域の軍事力近代化に対応するため、12隻の取得を構想しており、任務として対潜・対水上艦船攻撃能力、戦略打撃能力、機雷敷設及び探知能力、情報収集、特殊部隊の潜入・脱出支援、戦場情報収集支援等が求められている。
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