コメツキガニとは? わかりやすく解説

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こめつき‐がに【米××蟹】

読み方:こめつきがに

十脚目スナガニ科カニ干潟にすむ。甲は球形で、甲幅約1センチ。各脚の長節小判形で、鼓膜のような聴覚構造がある。はさみを上下動かして砂を口に入れ有機物食べたあとの残りを砂の団子にする。名は、はさみを上下に動かすのを米つき見なしたことに由来


米搗蟹

読み方:コメツキガニ(kometsukigani)

スナガニ科カニ

学名 Scopimera globosa


コメツキガニ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/09 10:13 UTC 版)

コメツキガニ
砂浜で砂団子をつくるコメツキガニ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 甲殻亜門 Crustacea
: 軟甲綱 Malacostraca
亜綱 : 真軟甲亜綱 Eumalacostraca
上目 : ホンエビ上目 Eucarida
: 十脚目(エビ目) Decapoda
亜目 : 抱卵亜目(エビ亜目)
Pleocyemata
下目 : 短尾下目(カニ下目)
Brachyura
上科 : スナガニ上科 Ocypodoidea
: スナガニ科 Ocypodidae
亜科 : コメツキガニ亜科 Dotillinae
: コメツキガニ属 Scopimera
De Haan, 1833
: コメツキガニ S. globosa
学名
Scopimera globosa
De Haan, 1835
和名
コメツキガニ
英名
Sand bubbler crab

コメツキガニ(米搗蟹、Scopimera globosa)は、エビ目(十脚目)・スナガニ科に分類されるカニの一種。の引いた砂浜で見られる小型のカニである。

なお、ミナミコメツキガニはコメツキガニに似ているが、スナガニ科ではなくミナミコメツキガニ科に分類されている。

特徴

甲羅は甲長・甲幅とも10mmほどで、丸っこくて薄い。脚は甲幅よりも長い。背面の体色は灰色や褐色の地に黒や白の小さな斑点が散在するが、腹面やの先端は赤紫色を帯びている。鋏部分は細く、先端が二又のフォークのようになっている。これは砂をすくうのに適した構造であり、はさまれてもあまり痛くはない。スナガニほどではないが、複眼が大きく飛び出す。

北海道南部から黄海沿岸、台湾シンガポールまで、北西太平洋熱帯温帯域に広く分布する。

河口や内湾の砂浜に生息し、砂浜の潮間帯に深さ10-20cmほどの穴を掘る。潮が引いた砂浜に数mm-1cmほどの穴が多数あり、さらに穴の周りに数mmの砂団子が無数にあれば、そこはコメツキガニの生息地である。浅い水たまりのある区域では、決まった巣穴を持たず徘徊する個体もいる。スナガニと違い汚染の進んだ海岸にも生息するが、泥状の場所には生息しない。

昼間に潮が引くと巣穴から砂をかき出しながら現れ、活動を始める。体表の模様は砂浜に紛れる保護色となり、遠目には砂の塊が動いているようにも見える。驚くとすぐ巣穴に逃げ込むが、水たまりにいる個体はその場で身体をねじらせて砂に潜る。走って逃げ出す個体もいるが、中には他の個体の巣穴に逃げ込んで巣穴の主に追い出され、逃げまどうものもいる。ただし警戒心はスナガニほど強くなく、動かずに待っていると数分で姿を現す。

春から夏にかけては、オスが背伸びをして両方のはさみを振り下ろすウェービング(Waving)という求愛行動がみられる。この行動がをつく動作に似ているため、和名の由来となった。

食物は砂中の有機物プランクトンで、足元の砂を鋏脚でつまんで口に入れ、砂粒の中から餌を濾過摂食する。食物を濾した残りの砂は口の上部に丸く固め、鋏脚で切り取って足元に捨てる。これを繰り返すため、巣穴の周りには小さな砂団子が放射状に多数残される。

個体数が多く捕えるのも容易であるため、地域によってはクロダイ等の釣り餌に利用される。サイズがあまりにも小さいので、食用として利用することはない。

参考文献




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