コマーシャル‐ペーパー【commercial paper】
コマーシャルペーパー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/14 03:03 UTC 版)
コマーシャルペーパー(英: Commercial Paper; CP)は、ある程度の信用力を有する大企業がオープン市場から短期資金を調達するために発行する無担保の割引約束手形。 額面金額は1億円以上とされていて、証券会社や金融機関が発行を引き受けて投資家に販売される。社債に似ているが、社債の償還期間は1年以上なのに対し、CPは通常1年未満で、金利は発行する企業の信用力で決まる。 法的な定義は、「法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち」(金融商品取引法第2条第1項第15号)、「当該法人の委任によりその支払いを行う…(中略)…金融機関が交付した『CP』の文字が印刷された用紙を使用して発行するもの」(金融商品取引法第2条に規定する定義に関する内閣府令(平成5年大蔵省令第14号) 第2条)である。 日本では1987年(昭和62年)11月に取引市場が開設され、日本銀行が行う公開市場操作の対象とされることもしばしばある。そのためCP市場の実勢金利は、譲渡性預金(CD)、短期国債(TB)のそれなどとともに、短期金利の目安として用いられることがある。当初は発行要件について期間・額面・発行企業など、さまざまな規制が設けられていたが、現在ではなくなっている。 2020年3月17日に米連邦準備理事会(FRB)は、新型コロナウイルスによる先行き不安で悪化した企業の資金繰りを支援するため、CPを買い入れる緊急措置を発動すると発表した。金融危機時だった2008年に発動し、2010年に同制度を廃止したが復活を決め、「FRBの信用供与は家計や企業、雇用を支えるものになるとしている」とした。 2020年4月27日に日本銀行は、企業の資金繰り支援のため、CP買い入れの上限額を従来の約3倍に増加すると発表した。コマーシャルペーパー(CP)および社債の購入上限額は計20兆円となる。
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