コプト教会爆破事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:52 UTC 版)
詳細は「アレクサンドリア自爆テロ」を参照 2011年1月1日、アレクサンドリアの教会前で自動車に仕掛けられた爆弾が爆発し、教会と付近のモスクが激しく損傷を受けた。この爆発で少なくとも21人が死亡、79人が負傷。負傷者8人にはムスリムも含まれている。 この事件に対し、当日にはアレクサンドリアで、翌日2日にはカイロで、コプト正教徒が抗議デモを行い、参加者の一部は暴徒化した。弔問に訪れてシェヌーダ3世と会談したオスマーン・ムハンマド・オスマーン経済開発相らが乗った乗用車にも投石が行われたほか、暴徒化した1,000人ほどが現地警察機動隊と衝突し、投石が行われた。警察官40人ほどが軽傷を負ったと報道されている。 1月2日には、犠牲者を悼む礼拝がアレクサンドリアの教会で行われた。このとき教会前で爆発事件に対する抗議デモを行っていた数百名が警察に排除され、近くのゴミ箱に火をつけるなどの騒ぎがあった。捜査当局は約20人を拘束して取調べを行っているが、1月2日の段階で事件への直接的関与を示す証拠は出ていない。ホスニー・ムバーラク大統領は、今回の事件に外国人が関与していることを述べ、内務相はアルカーイダなど外国のイスラム系武装勢力が関与している蓋然性を示唆している。 エジプトのメディアは、エジプト国内のムスリムとキリスト教徒の衝突が拡大すれば宗教的内戦の危険があると懸念し、エジプト人口8,000万人のうち約1割を占めているコプト正教会信徒が少数派として差別されていると訴えている現状につき、政府は改善を行うべきであると提言している。
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