クーリエRPC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/21 03:00 UTC 版)
「ゼロックス・ネットワーク・システム」の記事における「クーリエRPC」の解説
元々のゼロックスのコンセプトでは、リモート・プリンティング、ファイリング、メーリングなどのアプリケーションプロトコルには、クーリエ(Courier)という名前のリモート・プロシージャ・コール(RPC)プロトコルが採用されていた。 クーリエには、ゼロックスのMesaプログラミング言語関数呼び出しのほとんどの機能を実装するためのプリミティブが含まれていた。アプリケーションは、クーリエで関数呼び出しを手動でシリアル化したり逆シリアル化しなければならなかった。関数実行フレームを自動的にRPCに変換する機能はなかった(つまり、「RPCコンパイラ」は利用できなかった)。 クーリエはすべてのアプリケーションで使用されるため、XNSアプリケーションプロトコル文書では、クーリエ関数呼び出しインタフェースとモジュール+関数バインディングタプルのみが指定されていた。 クーリエには、関数呼び出しでバルクデータの送受信を可能にする特別な機能があった。 当初、XNSサービスロケーションは、一連の拡張リングブロードキャストを使用したリモートプロシージャコールのブロードキャストを介して実行することで取得された (ローカルルーターと協議して、より遠くのネットワークを取得するため)。その後、サービスロケーションをより遠くに取得するために、クリアリングハウス・プロトコル3レベルのディレクトリサービスが作成され、拡張リングブロードキャストは、初期のクリアリングハウスの位置を特定するためにのみ使用された。 基盤技術としてのMesaとの緊密な統合により、従来の高レベルのプロトコルの多くはXNSシステム自体の一部ではなかった。 これは、XNSプロトコルを使用しているベンダーが、ファイル共有とプリンタサポートのための独自のソリューションを作成していることを意味した。 これらのサードパーティ製品の多くは、理論的にはパケットレベルでお互いに通信できたが、お互いのアプリケーションサービスを呼び出す機能はほとんどまたはまったくなかった。これがXNS市場の完全な断片化につながり、IPが簡単に置き換えた理由の1つとして挙げられている。
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