クラシック音楽における即興演奏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 19:56 UTC 版)
「即興演奏」の記事における「クラシック音楽における即興演奏」の解説
中世やルネサンス時代の器楽の楽譜は声楽に比べ残された数が少ない。文献や絵画資料から多様な楽器の演奏が行われていたことは知られるため、多くは記憶や即興によっていたものと考えられる。 バロック音楽においても、伴奏を担当した鍵盤楽器やリュート奏者は、数字付き低音を見て、即興的に和音を充填して演奏を行った。これを通奏低音と言う。 現在でも教会のオルガンではしばしば即興演奏が行われる。合唱においては前奏や間奏、後奏が即興で演奏されるだけではなく、伴奏も旋律だけを見て即興され、例えば1番と2番以降で和音や装飾音形が変奏曲のように違って演奏されることもある。 大作曲家の多くは即興演奏の大家であった。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブルックナー、ショスタコーヴィッチ、メシアンなどがそうであり、実際の創作活動に大きく影響を与えたと考えられる。録音に残された最古の即興演奏は、イサーク・アルベニスが1903年に蝋管録音したものだと考えられている。 協奏曲やアリアにおけるカデンツァなどでしばしば即興が行われるが、作曲家によりあらかじめ音符が書き込まれていることも多い。
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