キングコング裁判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 01:30 UTC 版)
詳細は「ユニバーサル・シティ・スタジオ対任天堂裁判」を参照 1982年、米大手映画会社のユニバーサル映画(当時はMCA傘下)が、『ドンキーコング』は当時同社が版権を保有していたとされる映画『キングコング』(1976年)のキャラクター著作権を侵害しているとして損害賠償を求める訴訟を起こした。 これに対し任天堂の米国法人であるNintendo of America(NOA)は逆に「ユニバーサル映画が同訴訟を提起したことは『ドンキーコング』の名誉を毀損した」として反訴(カウンタークレーム)を起こし真っ向から対決。そして裁判の過程において任天堂側の弁護士ジョン・カービィは、元々ユニバーサル映画はオリジナルの『キング・コング』(1933年版)に関する版権をRKO社から取得せずにリメイク版の『キングコング』(1976年版)を制作していたこと、またリメイク版の公開当時前記の理由でRKO側から起訴され裁判が行われた際、ユニバーサル側が「(オリジナル版は)パブリックドメインである」と証言し勝訴していたことを指摘し、「そもそもユニバーサル映画は『キングコング』に関する版権など保有していない」ということでユニバーサル映画側の訴えは却下されてしまう。 最終的に上記の事情に加え「『ドンキーコング』と『キングコング』は全くの別物である」という任天堂の主張が認められた結果、1986年に任天堂はユニバーサル映画から約160万ドルの損害賠償を勝ち取った。 この裁判ではハワード・リンカーン率いるNOA法務部の活躍が光り、以後米国のゲーム業界における任天堂及びNOAの発言力を高めることにつながっている。新・電子立国のインタビュー当時、マイクロソフトの法律部門が任天堂の同部門にコピー対策について相談に来ていたという。
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