カーン・アル・アサル化学攻撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 01:18 UTC 版)
「グータ化学攻撃」の記事における「カーン・アル・アサル化学攻撃」の解説
カーン・アル・アサル化学攻撃は2013年3月19日に起こった。シリア北部のアレッポの地区であり、政府の管轄下にあったカーン・アル・アサルは、サリンを含んだロケットに攻撃された。シリア人権監視団によると、この攻撃による犠牲者は最低で16人の政府軍兵士と10人の市民を含む26人にのぼった。シリア政府は後に国際連合に対し、1人の兵士19人の市民が死亡し、17人の兵士と107人の市民が負傷したと報告した(p32)。地元の病院の医師はシリア軍の兵士が死傷者の処置に当っているのを目撃したと述べている。シリア政府は化学攻撃があった当日に国際連合安全保障理事会に対しその攻撃について報告した。翌日、シリア政府は国連による専門的で公正な調査を依頼した。その依頼を受けて、国連事務総長の潘基文は国連事実調査団を設立した。この調査団は"国連によるシリア・アラブ共和国の化学兵器使用の疑いに関する調査団"と名付けられた。シリア政府は後にカン・アル・アサル以外の地区についての国連の調査を拒否した。 2013年4月23日、"ニューヨーク・タイムズ"はイギリスとフランスの政府が国連事務総長に対し、シリア政府がアレッポ、ホムス、ダマスカスおいて化学兵器を使用した証拠があることを機密文書にて送ったと報じた。イスラエルもまた、シリア政府が3月19日にアレッポとダマスカスの近郊で化学兵器を使用したと主張している。4月24日、シリアは国連調査団のシリアへの入国を拒否した。ただし、国連政事事務次長のジェフレイ・フェルトマンはそれでも調査の遂行は妨げられないだろうと述べている。アメリカ合衆国国防長官のチャック・ヘーゲルは4月25日に、米情報機関はアサド政権が小規模のサリンを使用した可能性が高いことを示していると述べた。しかしながら、ホワイトハウスは、情報機関の査定の確証を得るためには "さらに多くの"調査が必要と述べている。
※この「カーン・アル・アサル化学攻撃」の解説は、「グータ化学攻撃」の解説の一部です。
「カーン・アル・アサル化学攻撃」を含む「グータ化学攻撃」の記事については、「グータ化学攻撃」の概要を参照ください。
- カーン・アル・アサル化学攻撃のページへのリンク