カナダ国内の動向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 00:26 UTC 版)
「ヴィジブル・マイノリティ」の記事における「カナダ国内の動向」の解説
2016年の国勢調査では、全人口の22.3%、700万人を超えるカナダ人がヴィジブル・マイノリティに分類されている。カナダにおけるヴィジブル・マイノリティの割合は年々上昇傾向にある。1961年には、ヴィジブル・マイノリティの人口は1%にも満たなかった。この増加は、多文化主義政策の開始以来の移民の増加に関連した、カナダの人口におけるめざましい構造変化を体現している。 カナダのヴィジブル・マイノリティのうち68.8%もの人々が外国の生まれであり、27.7%は移民の子供である。3世あるいはそれ以上の者は4%に満たない。3世かつヴィジブル・マイノリティかつ75歳以上の人々は3,000人未満であり、彼らは主に黒人系ノヴァスコシア人(英語版)である。 2006年からの年間の移民の流入数と、ヨーロッパ系カナダ人に比して高い女性の出生率、それによる着実なマイノリティの人口増加から、2012年までに、カナダの人口のおよそ19.56%は非ヨーロッパ系の住民(ヴィジブル・マイノリティ)になると研究者は推計する。国内の先住民は、同年の予測によれば、4.24%にのぼると推定される。したがって、2012年におけるカナダの人口の23.8%はヴィジブル・マイノリティもしくは先住民の子孫となる。予測ではさらに、非ヨーロッパ系人口の安定的な増加を鑑みると、2031年にはカナダのヴィジブル・マイノリティが人口の33%を占めるであろうと示唆されている。 州別には、ブリティッシュコロンビア州が最大のヴィジブル・マイノリティを抱えており、人口の30.3%を占めている。オンタリオ州の29.3%、アルバータ州の23.5%、マニトバ州の17.5%がこれに次ぐ。2006年の国勢調査では、カナダにおける最大のヴィジブル・マイノリティ集団であった中国系カナダ人を南アジア系カナダ人が追い抜いた。2006年にはカナダ統計局は、中国系の120万人に対して南アジア系が130万人いると推定した。2016年には、南アジア系カナダ人の数は約190万人にのぼり、国内人口の5.6%を占めている。中国系(4.6%)と黒人系(3.5%)がこれに次いでいる。
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