オールワークス時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 06:11 UTC 版)
「エマ (漫画)」の記事における「オールワークス時代」の解説
舞台は1890年代、街にはまだ馬車が行き交うヴィクトリア朝時代のイギリス。そこには、持てる者と持たざる者との間に厳密な境界がある、階級社会があった。 主人公のエマは、良家の家庭教師を引退してロンドンで隠遁生活を送っている老婦人・ケリーの下で使用人としての教育を受け、家事全般を一人で取り仕切るメイドとして暮らしていた。そこへある日、ケリーの元教え子で有力な貿易商ジョーンズ家の跡取り息子・ウィリアムが訪れる。ウィリアムはそつなく控えめに応対したエマに強く惹かれる。 ウィリアムの穏やかな求愛に次第に心を開いていくエマだったが、2人の恋はインドの王族でウィリアムの友人であるハキムとケリー以外、祝福する者のないものであった。ケリーが亡くなり、訪れたジョーンズ家で2人の身分の差から叶わぬ恋と痛感したエマはウィリアムに行き先を告げぬまま、ロンドンを去る。 一方、エマと行き違いになったウィリアムはケリーの友人であるアルからエマの生い立ちについて聞かされる。 エマは生まれて間も無く両親を喪い孤児になっており、ヨークシャー州の貧しい漁村で叔父夫婦とともに暮らしていた。ある日人さらいにロンドンへ連れてこられ娼館に売られそうになったが、一瞬の隙をついて逃げ出した。以降数年間、ロンドンの路上で花売りとして生活する日々を過ごす。12、3歳の頃ガヴァネスを引退していたケリーに引き取られ、メイドとしての教育を受けたのだった。またケリーはエマの性格を愛し、メイドとしての教育以上のフランス語や文学の基礎なども教えていた。 エマと出会えず帰宅したウィリアムはハキムからエマが自分と別れる決意をしたと聞かされキングス・クロス駅まで追いかけるが、既に列車は発車した後であった。
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