オンライングルーミング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 00:30 UTC 版)
「グルーミング (性犯罪)」の記事における「オンライングルーミング」の解説
SNSやコミュニケーションツールを使って知りあい、オンラインで徐々に子供の信頼を積み上げた上で、現実に会う約束をしたのちに性加害を行う。加害者はTwitter, Instaglam, TikTok, カカオトークなどの若者に人気のSNSを通じて知り合い、中にはオンラインゲームのボイスチャット機能を使って知り合うこともある。誰でも動画をライブ配信できる無料アプリを使い、女子児童を巧みに誘導して性的な動画背信を行わせる事例もある。 SNSで知り合い、悩み相談や趣味の話で盛り上がってから、直接会う約束を取り、『外じゃ話せないから家で』『家で有料コンテンツを見たい』と相手の自宅に誘われたら、突然で性的行為をされてしまうのが「典型的な手法」である。まさか自分の体に興味を持たれているとは思っていない。加害者は相手と一晩中」メールやLINEでやり取りを繰り返し、子供の愚痴やつぶやきにも共感することで、寂しさを感じている子供にとっては、「画面の先の相手」がかけがえのない存在に変わっていく。 グルーミングで入手した「児童ポルノ」コンテンツは、世界的なアンダーグランドマーケットで高値で売買されることも珍しくない。2020年に摘発されて閉鎖された児童ポルノ販売サイトは、会員数2万人で毎月億単位の売り上げがあり、元暴力団員を含む運営者3人は逮捕された他、このサイトに児童ポルノを出品していた人物のうち23人も逮捕された。 グルーミングは世界的に問題であり、ニュージーランドでは2020年6月から政府主導で子どもの安全なネット利用を啓発するメディア・キャンペーンが行われた。ニュージーランドでは、若者の40%が面識がない相手とネット内でやり取りをしたことがあるという。またイギリスNational Society for the Prevention of Cruelty to Childrenでは、2020年4月からの1年間で5441件のグルーミング犯罪が発生しており、件数は2017年からの1年間の件数より70%増加した。犯罪の約半分にはコミュニケーションアプリが用いられており、Instaglamが約3/1、Snapchatも全体の4/1以上を占めていた。韓国では2021年9月に「改正青少年性保護法」が施行され、被害に遭った女性の証言を基にした「おとり捜査」が可能となり、改正法の施行から1か月のうちに合計35件のおとり捜査が行われ、58人が検挙された。
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