オリエンテーリングとオリンピック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 13:51 UTC 版)
「オリエンテーリング」の記事における「オリエンテーリングとオリンピック」の解説
1996年にオリンピック種目にオリエンテーリングを加えようという運動が始まった。2001年にワールドゲームズの一種目となり、夏のデフリンピックにも加えられている。しかし、オリエンテーリングがテレビ中継にも観戦にも向かない競技であり、また、競技会場は都市圏から離す必要が出る場合が多く、競技時間が他の個人スポーツ種目に比べて長い、といった欠点についての認識はオリンピック種目への追加を推進しようとする側でも共有されている。このため、オリンピック種目に向く競技形式の確立が求められることとなり、パーク・オリエンテーリング、マイクロオリエンテーリング、スプリント・リレーといった競技形式が出てきた。 スキー・オリエンテーリングは最もオリンピック種目になる可能性の高い競技形態として普及が進められている。公式の公開種目ではないものの、1998年長野オリンピックに際して、日本の菅平高原で国際文化イベントの一環としてスキーオリエンテーリングの国際大会が開催された。IOFは2002年に国際オリンピック委員会に対し、スキーオリエンテーリングを2006年のトリノオリンピックで採用するように正式提案を行った。特に、提案では大会会場をバイアスロン競技と共有できるメリットについても触れられた。しかし、スキーオリエンテーリングはトリノオリンピックにおける競技実施として正式勧告に取り入られなかった。オリンピック競技委員会は、北欧諸国以外での競技普及の弱さ、「放送事業者と観客が実施競技の観戦を容易に行えない難点」、新たな成績システム関連の技術開発に関わるコスト費用の3点をその理由として挙げた。一方で、IOCはスキーオリエンテーリングがオリンピック競技採用の有力候補であると認め、2014年ソチオリンピックに向けて競技委員会の審査対象とすることを検討中であるとしている。
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