オランダにおける発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:25 UTC 版)
「イエナプラン教育」の記事における「オランダにおける発展」の解説
現在、イエナプラン教育が最も盛んなのはオランダである。また、オランダにおけるイエナプラン教育は、ペーターゼンが打ち立てた基礎に基づきつつも、さらに、フレネ教育や欧米各地の無学年制の学校や異年齢学級の実践からの影響も大きい。オランダに初めてイエナプランを紹介したのは、スース・フロイデンタール・ルッター(Suus Freudenthal-Lutter, 1908‐1986)で、彼女は、当時オランダの新教育運動の母体組織であった「養育・教育刷新研究会(de Werkgemeenschap voor Vernieuwing van Opvoeding en Onderwijs、WVOと略)』の国際交流部門の秘書だった。スース・フロイデンタールがイエナプラン教育に出会ったのは1950年代であると言われているが、イエナプラン教育がオランダの教育者たちに公的に広く知られるようになるのは、1964年に「イエナプランによる教育刷新」というテーマでWVOの全国総会が行われてからである。この総会には、生前、夫ペーターに協力してイエナプラン教育の発展に努めたエルゼ・ペーターゼンも招かれていた。その後、1969年には『イエナプラン教育財団』が設立され、財団関係者の交流のために、季刊誌「ペドモルフォーゼ」が刊行された(1981年に廃刊)。オランダで最初のイエナプラン校は1962年に設立されている。以後、オランダ憲法第23条の「教育の自由」により認められた『教育理念の自由』『学校設立の自由』『教育方法の自由』などの好条件に支えられて、イエナプラン教育を採用する学校は順調に普及発展を遂げ、現在では、オランダ国内に約220校のイエナプラン小学校(4‐12歳児)があるほか、数校の中等学校もある。現在は『イエナプラン教育財団』に代わり「オランダ・イエナプラン教育協会」が設置されており、毎年、参加校の教員及びイエナプラン教育の専門家を集めて全国総会を開催するほか、「メンセン―キンデレン」という季刊誌を発行して、イエナプラン教育関係者の間の交流を深めている。
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