オスマン統治の開始 1517-1618とは? わかりやすく解説

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オスマン統治の開始 1517-1618

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/10 04:16 UTC 版)

近代レバノンの歴史」の記事における「オスマン統治の開始 1517-1618」の解説

セリム1世によるマムルーク朝滅亡によって、現在のレバノン帝国領土組み込まれオスマン帝国シリア州の一部となったが、トリポリなどの地中海沿岸部とレバノン山脈周辺などの内陸部では大きく社会環境異なっていた。 エジプト異なりシリアではマムルーク勢力がほぼ一掃されたこともあって、沿岸部では大規模な測量が行われ、帝国中心地であるアナトリア半島バルカン半島同様にティマール制(スィパーヒー呼ばれる騎士徴税与え代価として有事の際の軍役義務付け制度)が施行された。こうして沿岸部は、オスマン帝国シリア総督による直接的支配のもとにおかれた。 一方、「山岳レバノン」と呼ばれたレバノン山脈周辺地域では、キリスト教イスラーム双方様々な少数宗派それぞれ独自の生活を送っていた。このような複雑な社会環境もあって、山岳レバノンではティマール制は施行されず、従来どおりのミッレト制度に基づく統治が行われた。各宗派は、自らの信仰文化社会的自治認められていた。したがって現代に至る地域的独自性社会的独自性レバノンにおいて維持されることとなった納税の義務果たせば、オスマン帝国それぞれの集団内政干渉することはなかった。そのため、山岳レバノン居住するマロン教徒ドゥルーズは、ミッレト制度のもとで独自の発展遂げることとなった。特に、東方カトリック教会属すマロン教徒は、宗教的親和性があることをもって西欧諸国との関係を広げることに成功した。このことが、レバノンが他のアラブ世界先駆けて近代化することを可能とした。

※この「オスマン統治の開始 1517-1618」の解説は、「近代レバノンの歴史」の解説の一部です。
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