エリトリアとの和平実現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 03:57 UTC 版)
「アビィ・アハメド」の記事における「エリトリアとの和平実現」の解説
1993年に、長い戦争を経てエチオピアから独立したエリトリアであるが、その後も両国国境にある町バドメの領有などの問題を経て、1998年より2000年までの間、両国の間で、エチオピア・エリトリア国境紛争が発生し多くの犠牲者や難民が発生した。紛争終結の際、国境のバドメの帰属問題について、両国は、アルジェで2000年に合意した内容に沿って調停をハーグ国境委員会に頼んだ結果、同委員会は、エリトリア帰属と決定した。しかし、エチオピア側は、アルジェでの合意があったにもかかわらず、委員会の決定に反対し、町を占拠して譲らなかった。また、両国の衝突発生も続いていた。 しかし、アビィ首相は、2018年6月、まずバドメの帰属問題について、2000年アルジェ合意によって調停したハーグ国境委員会の決定(エリトリア帰属)に従い、バドメを譲り渡すことに合意すると宣言することで、エリトリアとの和平への一歩を示した。6月20日にエリトリアのイサイアス・アフェウェルキ大統領は、アビィ首相の和平に係る考えに合意し、自国の外交団をエチオピアに送ることを示し、26日に、20年ぶりにエリトリア外交団がエチオピアを訪問した。そして、2018年7月9日、アビィ首相は、エリトリアを訪問、首都アスマラにおいてイサイアス大統領と首脳会談を行った。両国の首脳会談は20年ぶりであった。翌日、平和友好の共同宣言(戦争状態の終結・外交関係や交通・通信等の再開・国境問題の合意・エリトリアの港湾のエチオピアの使用許可など)に署名した。この歴史的和解にはエリトリアのアッサブに初の海外軍事基地を設置したアラブ首長国連邦(UAE)の関与もあったとされ、24日にアビィ首相とイサイアス大統領はUAE最高勲章のザイード勲章(英語版)を授与されている。 2018年9月16日、サウジアラビアの仲介によりアビィ首相はイサイアス大統領とともに「ジッダ平和協定」に署名した。
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