エアバス・ミリタリー社の"A400M"
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「エアバス A400M」の記事における「エアバス・ミリタリー社の"A400M"」の解説
事業の進展と規模の拡大によって、効率的な組織運用が求められ、計画全体をエアバス社の傘下に置くことが提案された。1994年9月に全社の合意を得て、1995年6月14日に、当時のエアバス・インダストリー社内に軍用機専門部門「エアバス・ミリタリー」(Airbus Military) を設立し、ユーロフラッグの事業を引き継ぐことが発表された。エアバス社では機体名称を民間型機である「A300シリーズ」とは異なるものとして「A400シリーズ」を新たに名付け、軍用を意味する"Military"の"M"を末尾に加えたA400Mを正式名称とした。 1997年9月に7カ国は提案要求書 (RFP) を提出した。提案要求書を出した7カ国は、フランス、イギリス、ドイツ、スペイン、ベルギー、ポルトガル、トルコである。イタリアは含まれていない。エアバス・ミリタリー部門は1999年1月に分社化されて「エアバス・ミリタリー社」となった。当初エアバス・ミリタリー社の株式は、母体であったエアバス・インダストリー社が63%を、FLABEL社、OGMA社、TAI社が残りを保有することになったが、後にEADS社がエアバス・インダストリー社の100%の株式を保有して、3社分の37%もEADS社へ売却したために、エアバス・ミリタリー社はEADS社の100%子会社となった。。設立直後のエアバス・インダストリー社は、1999年1月29日に関係国に対して提案書を示した。 A400Mは冷戦後の新秩序への対応と国際貢献などの活動に寄与することが目的となり、冷戦末期に計画されたFLAとは大きく異なった機体となった。欧州域内の輸送能力では平和維持活動や人道援助には不足であり、長大な航続距離と大搭載量を求められた。結果、最大積載量は37トン、積載20トンでの航続距離を3,450海里に設定し、機体規模はさらに一回り大型化した。エンジンもターボファンより効率の良いターボプロップエンジン4発のプロペラ機に変更された。
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