ウォルター・M・ミラー・ジュニアとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ウォルター・M・ミラー・ジュニアの意味・解説 

ウォルター・M・ミラー・ジュニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 17:11 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ウォルター・マイケル・ミラー・ジュニアWalter Michael Miller, Jr., 1923年1月23日 - 1996年1月9日)は、アメリカSF作家ドイツ系アメリカ人カトリック教徒。

フロリダ州ニュースマーナビーチで生まれた。第二次世界大戦ではアメリカ陸軍航空隊で無線通信士及び尾部銃手として勤務し、イタリアで53回の爆撃任務をこなした。この任務中にモンテ・カッシーノベネディクト会修道院への爆撃(モンテ・カッシーノの戦い)が行われ、これが衝撃的な体験となる。1959年にはその体験をもとに、小説『黙示録3174年』(原題:A Canticle for Leibowitz)を書いた。この小説の一部は先に The Magazine of Fantasy and Science Fiction誌上に掲載された。

存命中に出版された唯一の長編小説であった『黙示録3174年』は、1961年ヒューゴー賞を獲得した。終末戦争後の世界を描いた小説としては最高の評価を与えられている。その他に40作ほどの短編SFを雑誌などに発表しているが、それらは1951年から1955年の間に集中している。

ミラーは晩年、親族を含むほとんどの人々との接触を避けて病的に孤独を求めるようになり、『黙示録3174年』の続編に取り組んでいる最中に拳銃自殺した。絶筆となったその作品は2000年テリー・ビッスンが完成させ、『Saint Leibowitz and the Wild Horse Woman』のタイトルで出版された。

『黙示録3174年』のラジオドラマが1981年に制作され、後にCD化されている。また、日本のSF評論家である水鏡子の筆名はミラーから来ている[1]

作品リスト

ミラーの作品である The Reluctant Traitorが掲載された、アメイジング・ストーリーズ1952年1月号

長編

短編

  • 「大いなる飢え」The Big Hunger
  • 「地底の魔人」Big Joe and the Nth Generation
  • 「遂行への司令」Command PerformanceAnybody Else Like Me? 改題)
  • 「ニュートロイド」[注釈 1]Conditionally Human
  • 「風立ちぬ」[注釈 2]Crucifixus Etiam
  • 「時代遅れの名優」The Darfsteller
  • 「黒い恩寵」[注釈 3]Dark Benediction
  • 「帰郷」The Hoofer
  • 「夢みるもの」[注釈 4]I, Dreamer
  • 「死のドーム」[注釈 5]Secret of the Death Dome
  • 「くだらぬ奴」You Triflin' Skunk!(The Triflin' Man)

日本語翻訳書

注釈

  1. ^ S-Fマガジン 1970年4月号
  2. ^ S-Fマガジン 1966年7月号
  3. ^ S-Fマガジン 1965年6月号
  4. ^ S-Fマガジン 1969年12月号
  5. ^ S-Fマガジン 1968年7月号

出典

  1. ^ 牧眞司【SFマガジン1976】その夏、ぼくは一冊のファンジンに出逢った!(2018年5月21日) - シミルボン(2021年9月28日閲覧)

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ウォルター・M・ミラー・ジュニアのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ウォルター・M・ミラー・ジュニア」の関連用語

ウォルター・M・ミラー・ジュニアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ウォルター・M・ミラー・ジュニアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのウォルター・M・ミラー・ジュニア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS