アンペイドワーク(あんぺいどわーく)
家事のほか、育児や高齢者の介護、地域活動のように、賃金が支払われない労働のことを指す。経済的な利益を生み出す賃金労働(ペイドワーク)に対比する形で使われるようになった。
アンペイドワークは、日常生活を送る上で欠かすことのできない仕事であるが、金銭的な対価を伴わないため、どうしても低く見られてしまう傾向にあった。そこで、OECD (経済協力開発機構) が中心となってアンペイドワークの評価法を提言してきた。
国内では経済企画庁が研究会を発足させ、アンペイドワークの値段を試算した。すると、主に家事労働を担う専業主婦の年間平均で、およそ 304万円となることが明らかになった。さらに、育児などの負担も増える30代には 410万円となっている。
一方、男性のアンペイドワークは、平均的に少なく、女性の5分の1程度である。アンペイドワークにかける時間を比較しても、女性の3時間50分に対し、男性は31分という結果だった。「男は仕事、女は家庭」という意識が表れていると言える。
経済的には日本全体でGDPの23%になると評価されるアンペイドワークは、少子高齢化など社会の人口構造が大きく変わる中で、金銭的な評価だけにとどまらず、適切な評価を受ける必要がある。
(2000.10.16更新)
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