アレンスキー

ピティナ・ピアノ作曲家事典

アレンスキー

【英】：Arensky, Stepanovich

[ロシア]  1861～1906

2007年8月 執筆者： 野原　泰子

　ロシアの作曲家、ピアニスト。ノヴゴロドに生まれ、ピアニストの母から音楽の手ほどきを受ける。79年に一家でサンクトペテルブルグへ移り、ペテルブルグ音楽院で作曲をリムスキー＝コルサコフ、対位法とフーガをヨハンセンに学ぶ。82年に金メダルを獲得して卒業した後、モスクワ音楽院で和声と対位法のクラスを受け持つ。門下にはラフマニノフやスクリャービン、グリエールらがいる。　
　94年に音楽院を辞し、バラキレフの後任として、1901年までサンクトペテルブルグの宮廷合唱団長を務める。その後もピアニストや指揮者としてロシア内外で活躍したが、酒や賭博にふける生活は晩年になるほど乱れ、44歳の時に結核で没した。
　作曲家としては、当時のロシアの折衷的な作風で、なかでも代表作のピアノ三重奏曲第1番をはじめ、叙情性の溢れる旋律には、親交のあったチャイコフスキーからの影響が指摘される。

ピアノ独奏曲

作曲年代順  [ピアノ独奏曲]

スケルツォ　イ長調／Scherzo in A major Op.8／

カノン形式による6つの小品／Six Canonic Pieces Op.1／1882

3つの小品／Three Pieces Op.19／1889?

雑色集／Bigarrures Op.20／1889?

3つのスケッチ／Trois Esquisses Op.24／

4つの小品／Four Pieces Op.25／1892?

忘れられたリズムによる試み／Essais sur des rythmes oubliés Op.28／1893

子どものための6つの小品／Six Children's Pieces Op.34／

24の性格的小品／Twenty-four Characteristic Pieces Op.36／1894

即興曲／Improvisation 1896

4つの練習曲／Four Studies Op.41／1896

3つの小品／Three Pieces Op.42／1896?

6つの奇想曲／Six Caprices Op.43／1898?

6つの小品／Six Pieces Op.5／1884

海の近くで（6つのスケッチ）／Près de la mer(6 Esquisses) Op.52／1901

6つの小品／Six Pieces Op.53／1901

12の前奏曲／Twelve Preludes Op.63／1903?

アラベスク集／Arabesques Op.67／1903?

12の練習曲／Twelve Studies Op.74／1905

2つの小品／Two Pieces

ピアノ合奏曲

作曲年代順  [ピアノ合奏曲]

組曲　第1番／Suite No.1 Op.15／1890

組曲　第2番「シルエット」／Suite No.2 'Silhouettes' Op.23／1892[17'0"]

組曲　第3番「変奏」　ハ長調／Suite No.3 'Variations' in C major Op.33／1894[31'0"]

子どものための6つの小品／Six Children's Pieces Op.34／

組曲　第4番／Suite No.4 Op.62／1902

子どものための組曲／Children's suite Op.65／

12の小品／Twelve Pieces Op.66／

室内楽

協奏曲  [室内楽]

ピアノ三重奏曲　第1番／Piano Trio No. 1 Op.32／1894[30'0"]

管弦楽とピアノ

協奏曲  [管弦楽とピアノ]

ピアノ協奏曲　ヘ短調／Piano Concerto in F minor Op.2／1882

管弦楽とピアノの作品  [管弦楽とピアノ]

ロシア民謡による幻想曲／Fantasia on a Russian folksong Op.48／1899