アター 8と9
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 03:05 UTC 版)
アター101の性能が物足りなくなったので、1954年にスネクマはさらなる改良のための設計を始め、アター08として結実した。全体の設計や寸法は101と似ているが、新型エンジンは初期の型が7段式だったのに対して9段式の圧縮機とより小型の2段式タービンになった。圧縮機にはマグネシウム合金製に取り替えるなど、細部にも同様に多くの改良が施された。最初のアター08 B-3は推力9,500lbf(42,000N)で、総圧縮比は5.5:1に少し増えた。 このエンジンのために設計された新型で大幅に強化されたアフターバーナーを搭載してアター09になった。1957年1月に最初の試験が実施され、推力は12,350lbf(54,900N)でまもなく13,230lbf(58,800N)に増えた。初期の設計では2つのフラップシステムだったが、18個のフラップを備えた強化されたアフターバーナーを搭載した09C型は1959年12月にできた。この派生機種は同様にマイクロターボによって供給される圧縮空気を直接エンジンに供給することで圧縮機を全速で回転させなくても始動できる新しい始動装置を備えた。アター9Dはアフターバーナー部をチタン製に換えることでC's 1.4からM2で連続して使用できるようになった。空冷はアター9Kで再導入され更に性能が向上し、特に燃費が向上した。 アター8と9 シリーズは10年以上にわたる開発により、商業的に最終的に成功を収めた設計である。1,000基がエタンダールIVやシュペルエタンダール攻撃機、ミラージュIII、ミラージュ5とミラージュF1戦闘機、ミラージュIV爆撃機や多数の試験機を含む幅広い航空機のために生産された。
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