ほう‐りつ【法律】
Χ(ほうりつ)
議会制民主主義を採用する日本では、唯一の立法機関である国会で法律を作る。そこで成立した法律は、官報により公布され、全国一律に適用される。法的な紛争が発生した場合は、司法の場である裁判所に判断を求め、問題の解決を図ることになる。
現在、司法制度改革審議会を中心に、法律の中で使われる表現を分かりやすいものに変えていくことが議論されている。独特の言い回しや古めかしい用語が、日常感覚との間でギャップを生み、法律をとっつきにくいものにしていると考えられているからである。
例えば、六法の一つとして数えられている商法や民法の中には、カタカナを使った文語体が含まれており、一般の人には理解しにくいという原因となっている。戦後になって制定された法律は、すべて、ひらがなを使った口語体であるが、それ以前にできたものは全面改正をしない限りはカタカナのままである。
刑法の場合は、1995年に全面改正され、それまでの文語体表現がすべて口語体に置き換わった。そのとき同時に、憲法違反と判断された尊属殺人規定を削除している。
確かに、一般的な基準を定めるという意味では、正確さ・厳密性を保たなければならないが、身近な日常生活に及ぶ事柄については、専門家の助けなしで理解したいものである。
(2000.10.19更新)
法律
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