ぱんだとは? わかりやすく解説

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パンダ【panda】

読み方:ぱんだ

ネパール語で、竹を食べる者の意》食肉目哺乳類。ふつうジャイアントパンダをさすが、その発見までレッサーパンダをさした。

ジャイアントパンダ体長1.5メートル尾長15センチ体形クマに似るが、毛色白と黒染め分けで、目の周囲と耳、肩から前肢にかけてと後肢黒色。手の指は5本が同じ方向にあるが、付け根側に指状突起をもち、主食とする竹をつかむことができる。中国南西部分布中国名大熊猫大パンダ

レッサーパンダ体長60センチ尾長50センチ全体赤褐色で、尾に輪紋がある。竹のほか果物昆虫なども食べる。ネパールからミャンマー中国西部分布中国名小熊猫。小パンダ。

[補説] 1は、近年の研究ではクマ科とする説が有力だが、中国ではジャイアントパンダ科としている。2分類上、諸説あるが、日本動物園水族館協会ではレッサーパンダ科としている。


パンダ

(ぱんだ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/13 03:35 UTC 版)

パンダ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: パンダ科(廃止)
Ailuridae in old sense
和名
パンダ、熊猫
英名
Panda

パンダ (panda) は、ネコ目(食肉目)に属するジャイアントパンダクマ科)とレッサーパンダレッサーパンダ科)の2種の総称。熊猫(シュウマオ)とも。ただし単にパンダといった場合、ジャイアントパンダのことを指すことが多い[1]

ジャイアントパンダとレッサーパンダは食肉目に属しながらともに草食適応を果たした種であるが、Ledje and Arnason(1996a, b)の分子系統解析などにより両者は近縁ではないと結論づけられている[2]中国を代表する動物だが、生息地は四川省の一部などと狭く、中国全土に生息しているわけではない。

呼称

単にパンダといった場合にはジャイアントパンダのことを指すことが多い。しかし、先に西洋に報告されたのは1821年に博物学者に知られることとなったレッサーパンダ (Hardwicke,1826) で、ジャイアントパンダが報告される (David,1869) まで唯一のパンダとして知られていた[2]

先に発見されたレッサーパンダに対して「パンダ」と命名され、後に類縁関係にあると見做されたジャイアントパンダが発見されたことを受けて、従来のパンダをレトロニムでレッサーパンダ(英lesser panda 「小さい方のパンダ」の意)と呼ぶようになったという経緯がある[3]

パンダの語源は明らかでないが、ネパール語のnigalya ponyaだといわれている(nigalyaは竹、ponyaは母指球あるいは爪を意味するponjaに由来)[2]

中国語では、パンダを熊猫繁体字: 熊貓簡体字: 熊猫拼音: xióngmāo)、ジャイアントパンダを大熊猫繁体字: 大熊貓簡体字: 大熊猫)、レッサーパンダを小熊猫繁体字: 小熊貓簡体字: 小熊猫)と呼ぶ。これらの使い分けは、本項のパンダと同様である。「熊猫」の字義に着目すると、ジャイアントパンダと体格などの共通点に乏しい「」の字が使われていることは不可解であるが、原義はレッサーパンダのことだということを念頭に置けば理解しやすい。なお、現在の台湾ではジャイアントパンダの方は「猫熊」と呼ばれている。

パンダの系統問題

ジャイアントパンダとレッサーパンダの類縁関係については現生種が少ないこともあり長く議論が行われた[2]

分子系統学等による解明

ジャイアントパンダとレッサーパンダは高度に草食適応を示す種で、ともに竹を主食にしており、それを掴むため前肢の橈側手根骨が肥大化している[2]。このことから、これら2種は近縁と考えられ、パンダ科(Ailuridae、先に発見されたレッサーパンダ属が模式のためレッサーパンダ科とも)が置かれることもあった。クマ科アライグマ科に入れられるときも、2種が近縁であることを前提として論じられることが多かった。

しかし、ジャイアントパンダについてはDavid(1869)やDavis(1964)の解剖学的分析によりクマ科の系統に近縁な種とされ、分子情報を用いた研究からもそれが明らかになった[2]。一方でレッサーパンダの進化的類縁関係については21世紀になってからも議論が続いたが、2010年代にはレッサーパンダはイタチ上科の中でスカンク科に続いて2番目に分岐した系統であるとみられるに至った[2]。ジャイアントパンダはクマ科、レッサーパンダはレッサーパンダ科(現生種はレッサーパンダのみ)に分類されている。この両科の関係は遠い。2種の共通点は収斂進化によるものだったことが判明している。

パンダを含む系統

M.J.Salesaらによる系統を[4]、絶滅種を除くなどして簡略化。なお、『ネコ目』に書かれている分類と異なり、スカンク科を置いていない。

レッサーパンダ科(Ailuridae)は訳が違うだけでかつてのパンダ科と同じ科だが、現在のレッサーパンダ科に含まれるのはレッサーパンダ及び近縁と考えられる化石種のみである。

脚注

関連項目

  • ビントロング(ジャコウネコ科。中国名が熊猫又は熊狸、英名がBear cat)

外部リンク

ジャイアントパンダ
ウィキメディア・コモンズには、ジャイアントパンダ (カテゴリ)に関するメディアがあります。
ウィキスピーシーズには、ジャイアントパンダに関する情報があります。
ウィクショナリーには、ジャイアントパンダの項目があります。
レッサーパンダ
ウィキメディア・コモンズには、レッサーパンダ (カテゴリ)に関するメディアがあります。
ウィキスピーシーズには、レッサーパンダに関する情報があります。
ウィクショナリーには、レッサーパンダの項目があります。


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