つなぎのHBT作業服
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:15 UTC 版)
「軍服 (第二次世界大戦の米陸軍)」の記事における「つなぎのHBT作業服」の解説
最初に登場したHBT作業服はM1938つなぎ作業服だった。戦車の整備作業や狭い車内活動に向いていたため、戦車兵に広く使用される戦闘服となった。また太平洋戦線では当初つなぎ作業服が歩兵野戦服として使用されたが、用を足しにくく不便だったため、やがて太平洋戦域の将兵は後述するツーピースの作業服が戦闘服となる。 つなぎ作業服の前開きは比翼仕立ての隠れボタンになっており、腰には金属製バックルが付いた布製ベルトが縫い付けられていた。両胸に張り付けポケットがあるが、左胸ポケットは上部も縫い付けられており、開口部が服の内側にあった。右胸ポケットは通常の上を開口部にしたポケットであり、蓋つきだった。腰には左右に切り込みポケットがあった。腰ポケットの後ろには下にはいたズボンに手を伸ばすためのスリットが入っており、このスリットはボタン閉じができた。左右の尻にも貼り付けポケットがあり、右脚の太もも内側部分に工具を刺すための細長いポケット(レンチ・ポケット)もあった。 M1938は製造に手間がかかったため、簡素化されたM1943が登場し、M1938と混在して使用されるようになった。これは前合わせが不均等な間隔で並ぶ露出した5個のボタンで留められ、胸ポケットは左胸だけになり、右胸ポケットは廃止された。尻ポケットも左尻ポケットが廃止された。ポケットは貼り付け型のフラップ(ふた)・ポケットになった。腰のポケットは開口部が斜めになっている。袖もシンプルになっている。 つなぎのM1938HBT作業服を着るM4中戦車(シャーマン戦車)の戦車兵(1942年ケンタッキー州フォート・ノックス基地(英語版)) つなぎのM1943HBT作業服を着て戦車兵用ヘルメットを被るイベント参加者(2018年ゼントハイム(フランス語版)での歴史再現イベント) つなぎのM1943HBT作業服を着てHBT作業帽を被るマネキン(ルクセンブルク・軍事史国立博物館(ルクセンブルク語版)の展示物)
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