その他植物系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/06 03:04 UTC 版)
カルナウバ蝋(カルナバ蝋、Carnauba wax) ブラジルロウヤシ Copernicia prunifera の葉の表面を覆う蝋。大理石のような光沢を呈するが、非常に堅く天然のワックス・エステルを主成分とする蝋では最も融点が高い部類に属する。この性質を緩和する場合は、蜜蝋など他の蝋と混ぜて使われる。錠剤のコート剤やカーワックスの主原料として知られる。主産地はブラジル。凝固点は82℃。 主成分は、セロチン酸ミリシル CH3(CH2)24COO(CH2)29CH3 とミリシルアルコール。 サトウキビ蝋 サトウキビの葉や茎の表面を覆っている蝋で、砂糖の生産に際し、茎から糖分を絞った後のかすから抽出される。 主成分は蜜蝋と同じパルミチン酸ミリシル CH3(CH2)14COO(CH2)29CH3 パーム蝋(Palm wax) アブラヤシの幹から採取される無臭、固体の蝋。アンデス地方、特にコロンビアで生産されている。凝固点は100℃と高い。 主成分はパルミチン酸ミリシルであり、不純物が少ない。 カンデリラ蝋 主にメキシコに産するカンデリラ Euphorbia antisyphilitica の茎から分離した油脂を精製して得られる蝋。 ホホバ油(Jojoba oil) 外観は植物油脂同様の常温液体であるが、化学的な性質は全く異なり、成分のほとんどはワックスエステルからなる。 植物油脂のように容易に酸化せず、安定性に富む。肌なじみがよく、化粧用としての利用が多い。 常温液体のワックスエステルとしてマッコウクジラ油の代替となりうる。
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