じんじ‐いん〔‐ヰン〕【人事院】
人事院(じんじいん)
国家公務員法の規定に基づき、1948年に内閣の所轄の下に創設された。国家公務員の採用から、給与などの勤務条件の改善、行政人事の承認まで、独立性の高い合議体として事務を処理する。
人事院は、毎年、人事院勧告を行っている。この勧告は、公務員の賃金にそのまま反映される。2000年の人事院勧告によると、日本経済の不況を理由に、年間給与は平均して 6.9万円の減少することになった。
人事院による給与の勧告は、団体行動権(ストライキ)といった労働基本権を制限されている公務員に対する代償措置と位置付けられている。
また、公務員の退職後2年間、それまで在籍していた国家機関と密接な関連のある営利企業に再就職する「天下り」は人事院の承認なしにはできない。
現在、横並びや年功序列型の賃金体系からの脱却を図ろうとする公務員制度改革が盛んに議論されている。これまで人事院の権限とされていた人事や給与に関する事務を大臣に移し、優秀な人材を確保・抜てきする一方、勤務意欲のない職員を降任させるといった厳しい制度への転換が求められている。
(2001.03.26更新)
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