離散家族(かくさんかぞく)
1950年の朝鮮戦争の後、家族が北と南に分断されるという悲劇が生じた。戦争の後、38度線で南北に朝鮮が分断されたが、このときに多くの人が夫と妻、兄弟や親子で生き別れた。朝鮮戦争が停戦した後、行き来が禁じられたため、お互いに生死の連絡もとれない状態が続いていた。
この離散家族の数は、韓国内で767万人、北朝鮮も合わせると1000万人にも達する。また南北分断の後、すでに50年が経過しており、離散者の多くは高齢である。当時20歳で親と離れた人は現在、70歳にもなっている。一刻も早く家族に会いたいという思いは特に深刻である。
このように政治的な理由で生き別れになった人々に対し、1985年、たった一回だけ計100人の相互訪問が実現したことがあった。今回も8月15日の相互訪問が予定されているが、またもや一回きりにで中断されてしまうのではないか、という危惧の声が韓国側では絶えない。
多数の離散家族の要求にこたえるためには相互訪問の定例化が不可欠で、南北の対話が少し良くなっている今こそ、それが期待されている。
2000年8月15日の相互訪問に応募したのは韓国側で2万3000人だった。このうち候補リストに載ったのはたった200人で、実際に訪問できるのは100人である。リストに載る基準として、(1)70歳以上、(2)過去の申請回数が多い、(3)夫婦や親子など直系家族で離散、の3つが挙げられている。
すでに70歳を越す離散者は韓国側だけで26万5000人もいるということである。
(2000.07.18更新)
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