『絶対安全剃刀』とは? わかりやすく解説

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『絶対安全剃刀』(1982年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 14:20 UTC 版)

高野文子」の記事における「『絶対安全剃刀』(1982年)」の解説

詳細は「絶対安全剃刀」を参照 少女葬式幻想的描いた「ふとん」(1979年)が注目されこの頃から高野は「ニューウェーブ」の作家見なされるようになったデビュー当初高野は、他の漫画家・イラストレーターなどの影響を受けながら、ほとんど1作ごとに作風・画風変え新し表現方法模索している。この時期はとくに『楽書館』から交流のあったさべあのまとの類似指摘されているが、「方南町経由新宿駅西口京王百貨店前行」では大友克洋タッチ明確に意識した画風学生生活一こまを、「うらがえしの黒い猫」では萩尾望都通じ絵柄ストーリー用いて空想耽る少女描き、「アネサとオジ」ではパロディタッチのギャグ見せ、「早道節用守」では浮世絵風の絵柄山東京伝戯作漫画化している。 この時期作品で、漫画研究漫画評論の場においてもっとも話題取り上げられたのは「田辺のつる」である。認知症始まった老女中心に、ある一家情景淡々と描いた作品であるが、高野一家の中でこの老女のみ「きいちのぬりえ」風のかわいらしい幼女の姿で描き客観的な視点中に老女錯乱した視点紛れ込ませている。老女幼女の姿で描くこの方法は漫画でしかなしえない表現としてさまざまな観点から論じられた。すでに大島弓子が『綿の国星』で少女の姿で描いていたが、荒俣宏は「「田辺のつる」がすごかったのは、『綿の国星』で開発され手法と同じものを使いながら、それを老女当てはめた上に、惜しげもなく一作使い捨てた点にある(中略)各少女漫画家窮め持ち技から毎回犠牲選んで、ほとんど暴力的にそれらを使い切ってしまう人が、かつてこの業界出現したことがあっただろうか」と評している。 二人の少女夏休み情景描いた玄関」の頃より、「トーン魔術師」とも評される巧みトーンワーク顕著となる。この「玄関」までを収めた第一作品集『絶対安全剃刀』は1982年白泉社より刊行高野はこの作品集により第11回日本漫画家協会賞優秀賞受賞した

※この「『絶対安全剃刀』(1982年)」の解説は、「高野文子」の解説の一部です。
「『絶対安全剃刀』(1982年)」を含む「高野文子」の記事については、「高野文子」の概要を参照ください。

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