『東日流外三郡誌』起源説
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「安川寿之輔」の記事における「『東日流外三郡誌』起源説」の解説
福澤諭吉著『学問のすすめ』の冒頭にある、「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という文章は、アメリカ独立宣言からの翻案であるとするのが最も有力な説である。 一方、安川は『福沢諭吉の戦争論と天皇制論』の366-371頁において、この文章は『東日流外三郡誌』が起源であり、福澤はそれを盗用したものであると主張した。その理由は、「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という思想が、福澤のアジア蔑視思想とそぐわないというものであった。この『東日流外三郡誌』起源説は、もともと元昭和薬科大学教授の古田武彦が『真実の東北王朝』(駸々堂出版)で唱えている説であるが、安川は369頁において、この「古田説を基本的に支持する意向を表明」している。さらに、2006年(平成18年)8月30日に安川は京都のアバンティホールで古田と対談をおこない、改めて古田説を支持する見解を表明した。また、2006年(平成18年)12月に発行された古田武彦直接編集の雑誌『なかった 真実の歴史学』第2号においても、安川 (2006b, pp. 366-371)の再録である「論考・エッセイ 「天は人の上に人を造らず」をめぐって」が掲載された。 静岡県立大学国際関係学部助教の平山洋によると2007年(平成19年)2月19日の平山宛ての私信において、安川は古田説への支持を撤回した。さらに高文研刊行書籍の正誤一覧に掲載した正誤表において公式に古田説への支持を撤回した。
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