『公女の誕生』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:04 UTC 版)
「マリー・ド・メディシスの生涯」の記事における「『公女の誕生』」の解説
2点目の作品は『公女の誕生』と呼ばれている。1573年4月26日にマリーが生まれたときの絵画で、様々な象徴や寓意が多数描かれている。画面左下には2人のプットが、マリーの紋章が刻まれた盾を手にして踊っている。これは、天界が新たなメディチ一族が生まれたことを喜んでいることを意味している。画面右下に描かれている川の神は、おそらくメディチ家の故郷であるフィレンツェを流れるアルノ川の象徴である。嬰児マリーの頭上には豊穣の象徴であるヤギの角が描かれ、マリーの将来に栄光と幸運が訪れることの予兆となっており、ライオンは権力と精神力の象徴となっている。マリーの頭上には輝く円光があるが、これはマリーがキリスト教徒であることを表現しているのではない。この円光は皇帝の象徴であり、マリーの神性と将来のフランス統治を意味している。また、マリーは金牛宮の生まれとされているが、この作品には人馬宮を象徴する半人半馬が描かれ、王権を守護神する役割を与えられている。
※この「『公女の誕生』」の解説は、「マリー・ド・メディシスの生涯」の解説の一部です。
「『公女の誕生』」を含む「マリー・ド・メディシスの生涯」の記事については、「マリー・ド・メディシスの生涯」の概要を参照ください。
- 『公女の誕生』のページへのリンク