「十六字箴言」をめぐる新たな攻防
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「中台関係」の記事における「「十六字箴言」をめぐる新たな攻防」の解説
2010年6月のECFA締結を契機に、中国側は中台対話のレベルを経済分野から政治・安全保障分野に格上げし、中台統一問題の協議入りを目指すとみられているが、台湾側は政治対話への慎重論が根強く、中台関係は新たな政治的駆け引きの段階に入っている。 馬英九は、中国に対し台湾向け攻撃ミサイルの撤去や、国連機関への加入妨害の中止を求め、「正視現實、累積互信、求同存異、續創雙贏」(現実を正視し、相互信頼を蓄積し、相違を残し共通点を求め、ウイン・ウイン関係を継続的に築く)という原則(十六字箴言)を提起。任期中は統一問題を協議しないと牽制しつつ、国交のない日本やアメリカなどとのFTA締結を目指す構えをみせている。 一方、胡錦濤は、2010年7月12日、呉伯雄国民党名誉主席との会談で馬英九の十六字箴言と基本的に同じ立場だとの認識を示し、同年7月30日、国防部報道官も「一つの中国」原則の受入れを条件にミサイル撤去の協議に応じると表明した。すると、台湾の呉敦義行政院長は、台湾の主権を正視すべきと中国側の提案を拒否した。
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