「ヤンマー」商標差し止め訴訟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 03:39 UTC 版)
「ヤンマー」の記事における「「ヤンマー」商標差し止め訴訟」の解説
兵庫県の食品メーカーであるイトメンが1962年頃にインスタントラーメン商品に「ヤンマーラーメン」「やんまラーメン」「ヤンマーのざるそば」「ヤンマーの焼そば」等の名称を付けて発売を開始した。イトメンは販売に先立って1961年に麺類を対象として「ヤンマー」の商標登録を出願した。これに対してヤンマー(当時はヤンマーディーゼル)はイトメンの商標出願後、特許庁に異議を申し立てたが特許庁側は理由がないとして却下、1964年にイトメンによる「ヤンマー」の商標が登録された。このため、ヤンマーは消費者が混同して営業上の利益を害されるおそれがあることを理由に、「ヤンマー」の語の表示差し止めの仮処分を求め、1965年に神戸地方裁判所姫路支部に提訴した。神戸地裁姫路支部は1968年2月、ヤンマー側の名称が広く認識されている事実と商標の類似は認めたが、業態として競争関係になく、消費者が混同するおそれはないとしてヤンマー側の訴えを退けた。ヤンマーはこれを不服として大阪高等裁判所に控訴したが、ここでも同様の判断が示され、1972年2月にヤンマーの敗訴が確定した。なお、イトメンはその後「ヤンマー」の名称の使用を取りやめている。 判決概要(不正競争防止法判例データベース)神戸地裁姫路支部 大阪高裁
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