《刺客》の正しい読み方
「刺客」の正しい読み方
「刺客」は「しかく」と読む。「しきゃく」「せっかく」とも読む。「刺客」の意味解説
「刺客」は殺害を目的として他人をつけ回す者である。特定の相手に対して何らかの理由で殺意を持ち、実際に殺害を行おうとする者だが、特に政治や経済、思想などに関する理由から殺害を実行する暗殺者を刺客と称することが多い。刺客は文字通りに解釈すると「刺す客」となるが、これは暗殺者が刃物を使って刺すことが多く、被害者の知らない他人というケースが主だったことに由来している。命を狙うイメージから比喩的な意味で選挙の対立候補や不正を告発した人を刺客と呼ぶこともある。なぜ「刺客」と読むのか・理由
「刺客」を「しかく」と読む理由には諸説あるが、「刃物で刺そうとする客人」を意味する「さしかく」が変化した説が有力とされている。「客」は部首のうかんむりと「各」を組み合わせた文字だが、うかんむりは建物の屋根を示した部首であり、「各」は足をある領域に留める意味を持っている。「家に訪問してその場で足を留める人」の意味で「客」の文字が使われるようになった。「刺」は刃物などで物を刺す姿を示した形声文字であり、「客」と組み合わせることで「家に訪れた人が刃物で突き刺そうとする」意味を持つようになった。権力者や金持ちなどは自宅や別荘など自分が所有する建物の中で襲われることが多く、そこから「刺客」の言葉が生まれたと言われている。「刺客」の類語・用例・例文
「刺客」の類語には「暗殺者」「殺し屋」「凶手」などがある。読みはそれぞれ「あんさつしゃ」「ころしや」「きょうしゅ」であり、特定の相手を殺害しようと動く者の意味がある。「暗殺者」は対象の人物をひそかに殺す者であり、「刺客」は「暗殺者」の一種である。ほぼ似た意味で「殺し屋」の言葉も使われているが、「暗殺者」「刺客」とは異なり思想的な理由ではなく金銭を貰って殺害を行う他、自身の犯行を隠そうとしない者が少なくない。「凶手」は厳密に言えば「刺客」ではなく、粗暴なならず者や暴力的な行為を意味する言葉だ。ならず者は殺人を行うこともあるため、「刺客」とほぼ同じ意味で使われるようになったとされている。例文としては「王様を狙う刺客が送り込まれた」「暗殺者の顔や名前は分からない」「金次第で誰でも狙う殺し屋」「師匠が凶手に倒れる」などがある。
「刺客」の英語用例・例文
「刺客」を英語で表記すると「assassin」となる。イスラム教には敵対勢力に属する者を殺害する宗派があり、その宗派の名前が「assassin」だったのが由来とされている。「彼は刺客の犠牲になった」という例文を英語に直すと「He became the victim of an assassin.」となる。- 《刺客》の正しい読み方のページへのリンク