笹かまぼことは? わかりやすく解説

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ささ‐かまぼこ【×××鉾】

読み方:ささかまぼこ

笹の葉の形に似せて作ったかまぼこ仙台地方名産ささかま

笹蒲鉾の画像

笹かまぼこ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 13:40 UTC 版)

笹かまぼこ(笹蒲鉾、ささかまぼこ)は、の葉の形をした焼き抜き蒲鉾の一種[1][2]宮城県の特産品である[3]。なお、略して「笹かま」とも称するが、「笹かま」は登録商標である[4]

概要

キチジなどの白身魚すり身と塩などを混ぜ合わせ、笹形に型取りしてから焼いたものである[2][5]。表面はきつね色で、食感はふっくらとした歯ごたえがあり歯切れがよい[2][5]

明治時代、仙台周辺では地引網でヒラメスズキタイなどが漁獲されたが、当時は輸送手段が未発達で氷や冷蔵設備などの保存手段もなかったために漁獲物を持て余していた[1]。一説には1902年(明治35年)から1903年(明治36年)にかけて閖上から金華山にかけてヒラメが豊漁となり、目先のきく魚屋が蒲鉾(ひらめかまぼこ)を作り出したのが起源とされる[2]。最初はタラグチのように腰の強さがないのが難点だった[2]。そこで鮮度の良い材料を選び、鰹節で味付けし、味醂砂糖卵白等を練り合わせ、木の葉状に成形して竹串に刺して焼くことで保存性が高く従来の蒲鉾とは全く形態の異なる蒲鉾が誕生した[1][2]

この新しい蒲鉾は当初は「木の葉かまぼこ」[1]「手のひらかまぼこ」[1][2]「べろかまぼこ」[1][2]、「平かまぼこ」[1]など呼び名が一定していなかった。しかし、1935年(昭和10年)年創業の阿部蒲鉾店が伊達家の家紋「竹に雀」の笹にちなんで「仙台名物・笹かまぼこ」として売り出し定着した[1][4]。 笹かまぼこにはチーズやネギ、貝などを加えたものもある[5]

「笹かま」の商標とPR

登録商標の「笹かま」は宮城県の業界団体(宮城県蒲鉾組合連合会)に加入するメーカーと紀文食品のみが使用できる[4][注釈 1]七夕の節句は笹の節句とも呼ばれることから、宮城県蒲鉾組合連合会と紀文食品は2013年(平成25年)に7月7日を「笹かまの日」に制定した[2]

脚注

注釈

  1. ^ 紀文食品が1967年(昭和42年)に紀文の笹かまの販売を開始[6]。商標について仙台の蒲鉾業者も使用できるよう交渉が行われてこのような形となった[7]

出典

  1. ^ a b c d e f g h 今野 俊昭「技能の伝承と食の安心・安全を求めて」『日本食生活学会誌』第15巻第1号、日本食生活学会、2004年、45-49頁。 
  2. ^ a b c d e f g h i “七夕”には何を食べますか? 7月7日「七夕の節供」「笹かまの日」”. 紀文食品. 2025年7月12日閲覧。
  3. ^ みやぎ水産の日だより 2018年9月号”. 宮城県仙台地方振興事務所水産漁港部. 2025年7月12日閲覧。
  4. ^ a b c 「家計支出」では全国一 特集/笹かまにあ”. 河北新報. 2025年7月12日閲覧。
  5. ^ a b c 笹かま (Surimi Fish Cakes)”. 国土交通省. 2025年7月12日閲覧。
  6. ^ 笹かまの由来と歴史”. 紀文食品. 2025年7月12日閲覧。
  7. ^ 【お客様事例】阿部蒲鉾店様 – 仙台名産「笹かまぼこ」の名づけ親で働くポンプ 前編”. イワキ. 2025年7月12日閲覧。


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