AGC 概要

AGC

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 06:11 UTC 版)

概要

日本板硝子と並ぶガラスメーカー。建築材料自動車向けなどのガラスを中心に、電子部材やその他の化学関連素材を製造・販売している。特に、ガラスについては、世界における最大手である。建築用ガラス、フッ素化学製品などを主に取り扱う。

2007年(平成19年)9月8日に創立100周年を迎えた。これを機に、単体の略称であった「AGC」を全世界的な統一ブランドとして定着させる旨を発表、世界的な広告展開を実施中である。社名ロゴは年初に発表した新しいものへと正式に変更され、大多数の連結子会社・系列会社がこの新ロゴを用いるようになった。なお、2018年(平成30年)の社名変更時にロゴマークは微修正されている。

2016年(平成28年)8月にはドイツのバイオ医薬品会社バイオミーバを買収2017年(平成29年)にデンマークのバイオ医薬品会社CMCバイオロジックスを買収[8]

なお、商号の似ていた旭化成および旭化成グループ、また「PENTAX」ブランドのカメラなどで知られた光学機器メーカーの旭光学工業(現在はHOYAに吸収)とは全く無関係である。

沿革

  • 1907年 - 兵庫県尼崎岩崎俊彌三菱財閥の2代目総帥・岩崎彌之助の次男)が創業。
  • 1909年 - 尼崎工場(2016年現在の関西工場)で板ガラスの製造を開始。
  • 1914年 - 牧山工場(2016年現在の北九州工場。現北九州市戸畑区)竣工。
  • 1917年 - ソーダ灰の製造を開始(牧山工場)。
  • 1918年 - 現在の東京都千代田区に本社を移転。
  • 1939年 - 昭和化学工業(昭和人絹(後のクレハ)と鈴木商店(後の味の素)が設立した会社)を吸収合併。
  • 1944年 - 日本化成工業株式会社と合併し、三菱化成工業株式会社に商号変更。
  • 1950年 - 企業再建分割法により三菱化成工業が3分割され、旭硝子株式会社設立。東京証券取引所大阪証券取引所上場。(名古屋・福岡・札幌証券取引所にも上場していたが、2003年9月に上場廃止となった)
  • 1987年 - 創業80周年を機に「AGC」のシンボルマークを導入。
  • 1997年 - ロシアのガラス市場に参入。
  • 2002年 - グループビジョン"Look Beyond"を策定。カンパニー制を導入。
  • 2007年 - 創立100年を機にグループブランドを「AGC」に統一、シンボルマークをリニューアル。
  • 2013年 - “南米で最も環境にやさしい”ブラジル工場が竣工。ブラジルの板ガラス市場に参入、東南アジア地域での事業拡大を見込みシンガポールに地域統括拠点を設置。
  • 2015年 - 経営方針AGC plusがスタート。
  • 2018年 - AGC株式会社に商号変更、シンボルマークを微修正。ブランドステートメント「Your Dreams, Our Challenge」策定[7][注 1]

歴代社長

名前 任期 役職名
初代 岩崎俊彌(いわさき としや) 1907年9月 - 1930年10月 社長1 6
2代 山田三次郎(やまだ さんじろう) 1931年3月 - 1939年6月 会長2 6
3代 大野政吉(おおの まさきち) 1939年7月 - 1943年12月 社長7
4代 池田亀三郎(いけだ かめざぶろう) 1943年3月 - 1946年3月 社長3 7
5代 森本貫一(もりもと かんきち) 1946年3月 - 1946年12月 社長3 7
6代 森規矩夫(もり きくお) 1946年12月 - 1950年4月 社長3 7
7代 桑田時一郎(くわた ときいちろう) 1950年4月 - 1950年6月 社長3 7
8代 渡辺喜市(わたなべ きいち) 1950年6月 - 1952年2月 社長7
9代 森本貫一(もりもと かんきち) 1952年2月 - 1967年8月 社長7
10代 倉田元治(くらた もとはる) 1967年8月 - 1973年2月 社長7
11代 山下秀明(やました ひであき) 1973年2月 - 1981年3月 社長7
12代 坂部武夫(さかべ たけお) 1981年3月 - 1987年1月 社長7
13代 古本次郎(ふるもと じろう) 1987年1月 - 1992年3月 社長7
14代 瀬谷博道(せや ひろみち) 1992年3月 - 1998年6月 社長
15代 石津進也(いしず しんや) 1998年6月 - 2004年3月 社長→社長執行役員4 7
16代 門松正宏(かどまつ まさひろ) 2004年3月 - 2008年3月 社長執行役員
17代 石村和彦(いしむら かずひこ) 2008年3月 - 2014年12月 社長執行役員
18代 島村琢哉(しまむら たくや) 2015年1月 - 2020年12月 社長執行役員5
19代 平井良典(ひらい よしのり) 2021年1月 - 社長執行役員
  • (旧)旭硝子株式会社時代を含む[9]
  • 1 ・・・ 創業者
  • 2 ・・・ 社長空席
  • 3 ・・・ 1944年4月~1950年5月は(旧)三菱化成工業株式会社
  • 4 ・・・ 2002年6月から社長執行役員
  • 5 ・・・ 2018年7月からAGC株式会社
  • 6 ・・・ 在職中に死去
  • 7 ・・・ 退任後に死去

注釈

  1. ^ それに伴い旭硝子の社名とロゴはその前日となる2018年6月30日をもって使用終了(廃止)となった。「注1」AGC千葉工場の合同肥料踏切前の施設には残存していたが、2020年10月では取り外された。ホームページやCM上での社名は、旧ロゴと共に廃されており、AGC関連印刷や、各物や看板のロゴ、デザイン等はこれまで旧ロゴが使用されていた箇所からも、今後順次廃されていく予定であるヒストリー - AGC

出典

  1. ^ “もとをたどれば:旭硝子 日本近代化へガラス国産挑戦”. 毎日新聞. (2018年4月8日). https://mainichi.jp/articles/20180408/ddm/008/020/083000c 2020年3月8日閲覧。 
  2. ^ 三菱金曜会”. 三菱グループホームページ. 2020年12月6日閲覧。
  3. ^ 三菱広報委員会の活動”. 三菱グループホームページ. 2020年12月6日閲覧。
  4. ^ a b c 三菱グループに「落ちこぼれ企業」続出、最強エリート集団の大ピンチ”. 週刊ダイヤモンド公式サイト. 2021年7月15日閲覧。
  5. ^ a b c 三菱広報委員会の加盟会社”. 三菱グループホームページ. 2020年12月6日閲覧。
  6. ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2021年10月8日閲覧。
  7. ^ a b ブランドステートメント - AGC
  8. ^ “デンマークの医薬品会社を買収=約600億円-旭硝子”. (2016年12月20日). http://www.jiji.com/jc/article?k=2016122000176&g=eco 2016年12月23日閲覧。 
  9. ^ AGCデータブック”. 2022年6月3日閲覧。
  10. ^ W杯“初出場”旭硝子製「ガラスベンチ」
  11. ^ 地球環境問題への挑戦者たち~ブループラネットの未来のために~, テレビ東京・BSテレ東, https://www.bs-tvtokyo.co.jp/blueplanet/ 2022年12月7日閲覧。 
  12. ^ Story ~長寿企業の知恵~ #012 FRESH!(フレッシュ)”. サイバーエージェント. 2017年5月21日閲覧。
  13. ^ 旭硝子子会社、実験器具で品質不正 保証書偽り出荷”. 日本経済新聞 (2018年1月10日). 2023年5月30日閲覧。
  14. ^ 学校法人芝浦工業大学理事長に鈴見健夫を選任しました”. 芝浦工業大学. 2022年6月3日閲覧。
  15. ^ 理事長挨拶・プロフィール|芝浦工業大学”. www.shibaura-it.ac.jp. 2022年6月3日閲覧。
  16. ^ 鉄人の団らん 鈴見健夫”. 日本経済新聞 (2022年6月3日). 2022年6月3日閲覧。





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