東京ドーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 01:02 UTC 版)
概要
日本初の全天候型多目的スタジアムで[4]、後楽園球場の実質的な代替球場として後楽園競輪場の跡地に開場[5]。1988年3月17日にオープニングセレモニーが開かれ、3月18日にこけら落としイベントとして巨人と阪神のオープン戦が行われた[4]。
4月8日に初の公式戦「巨人 - ヤクルト」(夜に「日本ハム - ロッテ」)が行われた。その日の関東地方は4月としては珍しく大雪で同じ関東地方の西武ライオンズ球場(当時はドームではなかった)での開幕戦は中止となったが、東京ドームの開幕戦は予定通り行われ、ドームの威力を早々と発揮した形になった。
愛称は「BIG EGG(ビッグエッグ)」[3] であり、1998年まで東京ドームグループの旧称として「BIG EGGグループ」と言う社名が使われていたが、2000年の時点でこの呼称は公式に廃止されている[4][注 1]。
空気膜構造屋根を持つアメリカのメトロドームをモデルとして設計された[6]。特徴的な屋根は総重量400トンに達するもので、1987年6月28日の午前中にインフレート(空気入れ)が行われ[7][注 2]、以後、今日まで一度もしぼんだことがない。2002年からロングパイル人工芝を日本の野球場で初めて採用した。天然芝に近い感触の特殊な繊維とクッション材を採用し、選手の負担を軽減している。ドームの広さは約216メートル四方で建築面積は46,755m2、容積は約124万m3(東京ドーム (単位)も参照)。
2015年度の実績では、撤去・設営も含めた稼働実績は87.4%[8]。そのうち野球が占める割合は4割程度であり、その他はコンサートなどの各種イベントが占める[8]。
- 開場から1ヶ月間の開催実績
- 3月17日 東京ドーム落成式「オープニング・セレモニー」。22番ゲート前でテープカット、場内で神事、全米高校選抜ドリルチームによるダンス
- 3月18日 江川卓サヨナラ登板式。投手江川卓(前年に引退)、打者掛布雅之
- 3月18日 プロ野球オープン戦「巨人対阪神」。始球式、竹内壽平NPBコミッショナー(当時)
- 3月19日・20日 東京ドーム「オープニングイベント『マーチングバンド世界選手権』」ゲストTHE ALFEE
- 3月21日 ボクシング統一世界ヘビー級タイトルマッチ「王者マイク・タイソン 対 挑戦者トニー・タッブス」
- 3月22日・23日 ミック・ジャガー「Japan Tour 1988」
- 3月28日 HOUND DOG「BLOODS LIVE CONCERT TOUR 1986-88」
- 3月29日-4月3日 サッポロビールプロ野球トーナメント(東京ドーム完成記念、セ・パ全12球団による初のトーナメント)
- 4月4日・5日 BOØWY「LAST GIGS」
- 4月8日 プロ野球公式戦。昼「巨人 - ヤクルト」、夜「日本ハム - ロッテ」
- 4月11日 美空ひばり「不死鳥/美空ひばり in TOKYO DOME 翔ぶ!! 新しき空に向かって」
注釈
- ^ 但し、JR水道橋駅のホーム上にある出口案内板には今でも東京ドーム(ビッグエッグ)と書かれており、ビッグエッグという呼称が完全な死語になったわけではない。
- ^ 1987年下半期の後楽園球場でのプロ野球中継では、すでにインフレートが終わった開場間近のドームの外観がたびたび映し出された。
- ^ プロ入り初登板の選手であったり、ノーヒットノーランや通算投球回などの記録が懸かっている時などに使用されることが多い。
- ^ 打球を天井に当てた場合、2011年までは全てボールインプレイ(プレイ続行)。落下した打球を野手がそのまま捕球すればフライアウト。落下した地点か野手が触れた地点でフェアかファウルか判断されていた。2012年にドーム球場統一ルールとして、プレイングフィールド外の天井に当たった場合はファウルと変更[36]。2015年の東京ドーム特別規約では「打球が、フェア地域とファウル地域の区別なく、プレイングフィールド上の天井に当たった場合は、ボールインプレイで、落下した地点または野手が触れた地点で、フェアボールかファウルボールかの判定をする。この打球を野手が地上に落ちる前に捕球すれば、打者アウトとなる。」となっていた[37]。
- ^ 2016年から開始された大規模改修工事の際にこのメインスピーカーは撤去された。
- ^ 阪神ファンの巨人に対する対抗心もまた他の球団のファンのそれと比較すると高いため、争いごとが起こる確率が高くなる。
- ^ 口からの膨らましはもとより、一部球団が使用している膨らまし用ハンドポンプ、及び飛行距離を制限した特殊素材を使用したものも使用できない
- ^ 巨人は2020年にも日本シリーズに進出しているが、第91回都市対抗野球大会の開催時期と重なったため、特例として京セラドーム大阪での主催試合となった。
- ^ 2011年は当初8試合行われる予定だったが、東日本大震災による計画停電の影響を受け、3月29日 - 3月31日の日本ハム主催の3試合が中止となり、その振替試合は全て札幌ドームで行われたため、東京ドームでの主催試合は5試合となった。
- ^ 2016年は当初8試合を行う予定であったが、4月1日の対ソフトバンク戦については、当日に東京ドームでμ'sのファイナルライブが開催される予定であること、また静岡県と静岡市から公式戦開催の要請を受けたことにより急遽日程を変更し、東京ドームから静岡県草薙総合運動場硬式野球場での開催に振り替えることになったため、東京ドームでの主催試合は7試合となった。
- ^ 2006年は、京セラドーム大阪の経営破綻の影響の余波で開催されなかった。
- ^ この試合の一週間前となる6月7日に、当時の監督・王貞治が監督通算1000勝を達成したため、急遽通算1000勝記念試合として開催された。
- ^ 「タカガールデーin TOKYO」として開催。
- ^ 過去に1952年から1973年まで東京都内を保護地域としていた。うち1962年5月までは当球場の前身・後楽園球場を、1962年6月から1972年までは東京球場を本拠としていた。1973年は東京球場の閉鎖に伴い、主管試合の球場確保ができず、公式に専用球場なし、実質的には宮城球場との併用で、後楽園・神宮・川崎(神奈川県)で公式戦を開催した。1974年以後は、川崎を正式な本拠地にする前年の1977年までの暫定処置として宮城県をフランチャイズとしたが、首都圏開催確保の観点から、年20試合前後を関東の3球場で行っている。
- ^ 「ブラックブラックin東京ドーム」として開催。
- ^ 「BLACK SUMMER WEEK 2023」として開催された。
- ^ 2000年に優勝を決めた試合は巨人の本拠地最終戦であると同時に、対戦チーム監督・星野仙一(当時中日)の監督通算700勝がかかっていた。そのためこの二岡のサヨナラ本塁打は、星野の「宿敵・巨人の本拠地での胴上げ阻止」に加えて、「監督通算700勝」を同時に消滅させることとなった。
- ^ マジック対象チームである2位・阪神が横浜DeNAと引き分け、3位・中日が広島に敗戦したため。
- ^ 2008年11月18日に行われたビリー・ジョエルの公演は、2階席1列目を「立見禁止席」として使用。 2009年7月4日・5日に行われた東方神起の公演は、バルコニー席・2階席・外野席の1列目を「着席シート」(立見禁止)として使用。バルコニー席の1列目は立見禁止ではない。 2009年12月4日-6日と2010年11月19日・20日に行われた嵐の公演は、2階席・外野席の1列目を「着席シート」(立見禁止)として使用。 2009年12月19日に行われたガンズ・アンド・ローゼズの公演では、2階席1列目が使用されたが、特に「立ち見禁止」等の規制は設けられなかった。 2010年11月3日に行われたPerfume、2010年12月5日に行われた倖田來未の公演は、2階席・外野席の1列目も使用したが、2階席1列目のみ「立ち見禁止」とした。倖田來未は、2階席1列目を「ファミリーシート」の名称で使用。
- ^ 当初は1月3日を予定していたが申請した日にタッチの差でライスボウルの予定が決まってしまったため、翌4日になり以後、毎年ライスボウルの撤収が完了次第プロレスの会場準備に取り掛かっていた。
- ^ 2021年10月上旬から板橋区・中野区も加わり、同月中旬からは東京都全域に拡大した。
- ^ タイムはかかっていた。
- ^ 札幌ドームの球場使用料は1試合あたり「基本料金800万円+観客が2万人を超えるごとに1人当たり400円追加」で、最大1600万円強となる。
- ^ 日本ハムは、2004年に創設された「札幌ドームMVP賞」に受け継がれ、同年以降は同様に札幌ドームを本拠とするコンサドーレ札幌の選手も表彰対象となった。札幌ドーム西ゲート前のトンネル内に、東京ドームのものとほぼ同じ仕様のプレートが展示されている。
出典
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- ^ “野球観戦:東京ドームMVP賞”. 東京ドームシティ. 2020年11月17日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2008年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2009年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2010年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2011年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2012年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2013年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “野球観戦:東京ドーム 2014年度MVP賞 | 東京ドーム”. 東京ドームシティ. 2018年11月12日閲覧。
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