富良野・美瑛ノロッコ号
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富良野・美瑛ノロッコ号 | |
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中富良野 - ラベンダー畑間にて(2016年9月) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 普通列車 |
地域 | 北海道 |
運行開始 | 1997年6月 |
運営者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
路線 | |
起点 | 旭川駅 |
終点 | 富良野駅 |
使用路線 | 富良野線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 |
普通車指定席(1号車) 普通車自由席(2・3号車) |
技術 | |
車両 |
510系客車 DE15形ディーゼル機関車 (旭川運転所) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 非電化 |
本項では、同区間で設定された他の観光列車についても触れる。
概要
1989年(平成元年)6月から運行された「くしろ湿原ノロッコ号」が人気を集めたため、北海道を代表する観光路線である富良野線において、1997年(平成9年)6月から運行を開始したノロッコ号の内の一つであるトロッコ列車。ラベンダーが咲き乱れる富良野・美瑛の丘や大雪の山並みを眺めながら走る。きれいな風景を眺められる地点では、列車は減速運転を行う。「ノロッコ」とは、「ゆっくり」をあらわす「ノロノロ」と、「トロッコ」をあわせた造語である[1]。
運行概況
主に6月から10月にかけて、最大3往復まで運行される。1往復(1・6号)が旭川発着、2往復(2 - 5号)が美瑛発着となる。
停車駅
旭川駅 - 美瑛駅 - 美馬牛駅 - 上富良野駅 - ラベンダー畑駅 - 中富良野駅 - 富良野駅
使用車両
牽引機関車
牽引機関車は、当列車専用塗装のDE15形ディーゼル機関車である[4]。2019年(令和元年)には、DE15 1535が新たに専用塗装となり、3両体制となった[3]。美瑛の丘をイメージした塗装の機関車[5]2両と、ラベンダー畑と春小麦畑をイメージした新塗装の機関車1両が共通で使用される[6]。美瑛の丘とラベンダー畑をモチーフにしたヘッドマークが取り付けられる。また、運行開始20周年など、節目の年には特別なヘッドマークが取り付けられることもある[7]。
過去に使用された牽引機関車
- DE15 2516 - 当列車の初代牽引機関車[2]。グリーン塗装の車体をベースに、スズランやラベンダー畑が描かれていた[8]。
- C11 171 - かつて、運行開始時の2日間または繁盛期等一部の期間、蒸気機関車C11 171[9]が牽引したこともあり、この場合は「SLふらの・びえい号」として運行された。
客車
客車は50系客車をトロッコ仕様に改造し、自然に溶け込むように配慮された茶色(ブドウ色)を配し[10]、レトロ調のあるイメージとした車両が使用される。旭川・美瑛方(機関車が連結されている側)が1号車である。客車は3両で、2005年(平成17年)から2017年(平成29年)までは4両に増結されることがあった[11]。2015年(平成27年)、増結車両として使用していたナハ29000形1両の廃車により車両が不足したため、2016年(平成28年)より、かつてくしろ湿原ノロッコ号で使用されていた客車1両の使用を開始した。2018年(平成30年)より、客車は3両での運行となった[12]。指定席が1両、自由席が2両の運行となっている[12]。
2018年度の編成は以下のとおりである。
- 1号車:オハテフ510-51
- 2号車:オハテフ510-2
- 3号車:オクハテ510-2
※機関車は旭川方に位置し、富良野方先頭車「オクハテ510-2」最前部には運転台が設けられている。富良野へ向かう際はオクハテ510から最後尾の機関車を制御して推進運転が行われる[13]。
過去に使用された客車
- ナハ29002 - かつて繁忙期の増結車両に使用されていたが、2018年(平成30年)に廃車された[14]。
- ナハ29003 - 2003年(平成15年)6月より増結車両として編成に加えられた[15]。2015年度に廃車された[16]。
- SLすずらん号の客車 - 2000年(平成12年)に運行されたSLふらの・びえい号は、SLすずらん号で使用していた客車を牽引していた[17]。
- 初代くしろ湿原ノロッコ号の客車 - ヨ4350、トラ71422、スハフ42 2245の3両が1997年 - 1998年(平成10年)の2年間のみ使用された[18]。転用時に車体側面のイラストが一部変化した[8]。
沿革
- 1997年(平成9年)6月24日・6月25日:「富良野・美瑛ノロッコ号」運行開始[19]。1997年はこの2日のみの運転であった[19]。
- 1998年(平成10年)7月1日:1998年の運行を開始する[8]。この年は8月31日まで運転された。
- 1999年(平成11年)
- 2002年(平成14年)2月24日:「ふらの・びえい雪原ノロッコ号」運行終了[22][23]。
- 2003年(平成15年)6月7日:ナハ29003が連結開始し、一部の期間で客車3両編成となる[15]。
- 2004年(平成16年):この年より、全ての列車が客車3両編成となる[24]。
- 2005年(平成17年)
- 2010年(平成22年)10月16日:「秋の南富良野ノロッコ号」運行開始[27]。
- 2012年(平成24年)10月14日:「秋の南富良野ノロッコ号」運行終了[28]。
- 2014年(平成26年)6月8日:この日をもって「SLふらの・びえい号」運行終了[29][30]。
- 2015年(平成27年):1号のみ停車していた西神楽駅が通過となる[30]。この年をもってナハ29003の連結を終了し、後に廃車[16]。
- 2016年(平成28年)6月:オハテフ510-2が連結開始[31][32]。
- 2017年(平成29年)6月:オハテフ510-2の塗装をブドウ色に変更[33]。
- 2018年(平成30年):客車が3両編成となる[12]。ナハ29002が廃車[14]。
- 2019年(令和元年)6月8日:ヘッドマークが新しいものとなる。DE15 1535が使用開始[3]。1号車にWi-Fiを設置[6]。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 6月19日:運転開始が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、6月30日までの全列車が運休[36]。
- 7月1日:運転開始予定。
- ^ “観光列車「富良野・美瑛ノロッコ号」で絶景を巡るモデルコース”. DigJapan. 2019年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月19日閲覧。
- ^ a b c d “MICRO ACEの新製品 DE15-2516+50系 「富良野・美瑛ノロッコ号」4両セット” (PDF). 株式会社マイクロエース. 2018年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月19日閲覧。
- ^ a b c ““富良野・美瑛ノロッコ”,新デザインの機関車とヘッドマークで運転開始”. 鉄道ファン railf.jp. (2019年6月9日). オリジナルの2019年6月9日時点におけるアーカイブ。 2020年6月19日閲覧。
- ^ 故障・整備期間等に運行される場合は他のDE15形による牽引が行われる場合もある
- ^ “ノロッコ号はどれくらいある?”. 北海道ファンマガジン (2009年5月15日). 2020年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月22日閲覧。
- ^ a b “「富良野・美瑛ノロッコ号」今年も運行スタート!”. 北海道旅客鉄道. 2019年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月19日閲覧。
- ^ a b c d e “富良野・美瑛ノロッコ号20周年”. 北海道旅客鉄道. 2018年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月19日閲覧。
- ^ a b c 「JR北海道”富良野・美瑛ノロッコ号”運転開始」『鉄道ファン』第38巻第9号、交友社、1998年9月1日。
- ^ 過去にはC11 207が牽引することもあった
- ^ “来月に新型ノロッコ 車窓広がり 眺めは抜群 JR富良野線”. 北海道新聞. (1999年5月30日)
- ^ “絶対乗りたい!トレたび列車図鑑(16)「富良野・美瑛ノロッコ号」”. トレたび. 2019年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月19日閲覧。
- ^ a b c d “「JRで行く 富良野・美瑛 2018」スタート!”. 北海道旅客鉄道. 2020年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月25日閲覧。
- ^ 『鉄道ピクトリアル』 2007年2月号 (No.785) p.30
- ^ a b “(付録) JR旅客会社の車両配置表2018”. 鉄道ファン (687): 34. (2018-07-01).
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- ^ a b “(付録) JR旅客会社の車両配置表2016”. 鉄道ファン (663): 37. (2016-07-01).
- ^ a b 旭川 - 富良野間はSL富良野美瑛号、富良野 - 美瑛間は富良野美瑛ノロッコ号としての運用で、14系客車によるノロッコ号の運用はこの年のみの運行
- ^ “ノロッコ号はどれくらいある?”. 北海道ファンマガジン. 2020年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月19日閲覧。
- ^ a b 交友社『鉄道ファン』1997年10月号 通巻438号 p.114
- ^ “旭川ー富良野にSL 来月11日から3日間「ノロッコ号」けん引”. 北海道新聞. (1999年5月18日)
- ^ DE15ディーゼル機関車のラッセルヘッドを旭川方に連結した状態で運行、実際にラッセル仕業は行われてはいなかったが、ラッセル機関車が牽引するということで集客効果を狙っての運行であった
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- ^ この年のみ、くしろ湿原ノロッコ号用の塗色のまま連結された。
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- ^ 当時特急列車の客室乗務員を務めていた「ツインクルレディ」とは異なる。
- ^ 『鉄道ジャーナル』第395号、1999年9月1日、35頁。
- ^ “今年の秋はどっち?「富良野・美瑛」「ニセコ」キャンペーンを実施します!” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2006年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月22日閲覧。
- ^ “白い世界 楽しもう ラッセル付き展望列車が運行 旭川ー富良野間”. 北海道新聞. (1999年12月24日)
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- ^ “大人気!富良野・美瑛ノロッコ号を貸し切ってみませんか!?” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2007年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月22日閲覧。
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- ^ a b “富良野線で“ふらの・びえい号”運転”. 鉄道ファン railf.jp. (2019年7月8日). オリジナルの2019年7月8日時点におけるアーカイブ。 2020年6月19日閲覧。
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- ^ “観光列車のご紹介 | JRで行く富良野・美瑛”. 北海道旅客鉄道. 2021年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月14日閲覧。
- 1 富良野・美瑛ノロッコ号とは
- 2 富良野・美瑛ノロッコ号の概要
- 3 車内サービス
- 4 参考文献
固有名詞の分類
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