北澤豪 北澤豪の概要

北澤豪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/11 00:19 UTC 版)

北澤 豪
第31回東京国際映画祭にて(2018年10月)
名前
愛称 キーちゃん、中盤のダイナモ
カタカナ キタザワ ツヨシ
ラテン文字 KITAZAWA Tsuyoshi
基本情報
国籍 日本
生年月日 (1968-08-10) 1968年8月10日(55歳)
出身地 東京都町田市
身長 170cm
体重 68kg
選手情報
ポジション MF
利き足 右足
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
1987-1991 本田技研工業サッカー部 71 (17)
1991-1992 読売クラブ 20 (2)
1992-2002 ヴェルディ川崎/東京ヴェルディ 265 (41)
代表歴2
1991-1999[1] 日本 58 (3)
1. 国内リーグ戦に限る。2002年12月31日現在。
2. 1999年6月6日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

選手時代

クラブ

小学生時代は町田SSS、町田市の町田JFC、中学時代は読売ジュニアユースに在籍[4]修徳高等学校に進学後はユースとの掛け持ちを認められず部活動に専念、1985年に全国高校サッカー選手権出場、翌1986年に高校総体ベスト8進出に貢献した。卒業後は宮本征勝監督の勧誘もあり本田技研工業サッカー部に入部した(同い年で同期就職に古川昌明黒崎久志)。1990-91シーズンの日本サッカーリーグで得点王に輝いた。

1991年に古巣である読売クラブに倉田安治と一緒に移籍。JSLカップ決勝で対戦した本田技研戦では決勝点を挙げた[5]。Jリーグでは三浦知良ラモス瑠偉ビスマルクらと共にヴェルディ黄金時代を支える主力選手の1人となり、アイドル的な人気を誇った。1994年にはベストジーニスト賞にも選ばれている[6]。Jリーグ開幕戦となったマリノス戦では日本代表の合宿での怪我の影響で[7]、後半からの出場となったが[8][9]、第2節のジェフ戦でJリーグ初ゴールを挙げた[8]。同年のJリーグカップ決勝、清水エスパルス戦では決勝ゴールを決めて優勝に貢献した[10]。1994年、サンフレッチェ広島とのチャンピオンシップ第1戦で決勝ゴールを奪うなど[11]、優勝に貢献した。

1997年元旦、第76回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝のサンフレッチェ広島戦では決勝ゴールを決めて優勝した。晩年は出場機会に恵まれなくなったもののヴェルディ一筋。旺盛な闘志と豊富な運動量を誇るプレースタイルから、中盤の“ダイナモ”と称された[12]。この間の1995年頃、スポルティング・リスボンへの移籍話もあったが、クラブが難色を示したことで移籍には至らなかったという[13]

2002年に現役を引退。Jリーグでは通算264試合に出場、41ゴールを挙げた[4]。2002年終盤に、翌年横浜F・マリノスの監督の就任が決定していた、岡田武史から移籍のオファーが届いたが、膝の調子が芳しくなくオファーを断り引退した。2003年6月21日に国立競技場で開催された引退試合には多くのファン、プレーヤーなどが集まった。

Jリーグ開幕後はスタメン選手は11以下の背番号という決まりがあったため8番をつけた(固定背番号制になっても8を着用)が、好きな背番号は戸塚哲也にあこがれて14だった。

日本代表

1991年4月4日のスパルタク・モスクワとの親善試合で代表デビューを飾り、同年6月のキリンカップでは2得点を決め、日本の初優勝に貢献するなど、レギュラーを務めていたが、1994 FIFAワールドカップ・アジア予選前の合宿中に負傷して以降は控えに回った[7]。最終予選の第4戦の韓国戦では先発出場して勝利、しかし最終戦のイラク戦(ドーハの悲劇)では出場機会が訪れなかった[7]1998年FIFAワールドカップ・フランス大会では、(前年のアジア最終予選では4試合で先発出場、ジョホールバルの歓喜と言われる、ワールドカップアジア第3代表決定戦のイラン戦で先発出場して勝利[14])、アジア予選突破に貢献したにも関わらず、本大会直前のフランス合宿中に三浦知良と共にメンバーから「ポジションがない」という理由で外された[12]。1991年から1999年までの間に日本代表に選出され、Aマッチ59試合に出場した[4]

第1回FIFAフットサル世界選手権出場の為に(自身と同い年の野田知1名除き)本田技研の選手によって構成されたフットサル日本代表にも選出されており[15]、グループリーグの対カナダ戦で宮本監督の期待に応え2得点を挙げている。

引退後

四ツ木駅前に設置されている北澤豪の足型レリーフ。

引退後はサッカー解説者を務める傍ら2003年4月からはJFAアンバサダーとして、若年層へのサッカーの普及活動にも積極的に取り組んでいたが、多忙のためか2006年3月に同職を退任している。現在はフットサルチーム監督の他、日本サッカー協会特任理事兼国際委員、サッカースクールフットボールコミュニケーションアカデミー主宰、国際協力機構(JICA)オフィシャルサポーター。カンボジアアフリカ大陸の難民にサッカーの文化を広めようとサッカー教室・講演などを行っている。また、人気サッカーゲーム「ウイニングイレブン」シリーズにて、実況を長年務めるジョン・カビラと共に解説を長年務めている。

三桂に所属している点からTBS色・関口宏ファミリーが濃いと思われがちだが、引退当初はNHK衛星テレビに出演。その後は読売グループ繋がりで日本テレビへの出演が多く、スポーツ報知の専属評論家も務めている。2004年4月改編から、日本テレビ系のスポーツニュース番組『スポーツMAX』(2005年10月から『スポんちゅ』と改名)月曜日のコメンテーター及び『ズームイン!!サタデー』のコメンテーターとして出演。2006年10月からの『スポんちゅ』の後番組『NEWS ZERO』にも引き続き出演している。また、WOWOWの海外サッカー中継の解説や絵本「ぼく(わたし)と魔法のスパイク」を執筆するなど幅広い活躍をしている。

2012年4月、日本フットサルリーグ(Fリーグ)のCOO補佐に就任。同年5月には日本スポーツ振興センターによる「NAASH スポーツ・ジャパン・アンバサダー」にも就任。2012年6月、日本サッカー協会理事に就任。2016年4月には新たに設立された日本障がい者サッカー連盟会長に就任している[2]


  1. ^ a b “北澤 豪”. サッカー日本代表データベース. http://www.jfootball-db.com/players_ka/tsuyoshi_kitazawa.html 
  2. ^ a b “日本障がい者サッカー連盟発足 元代表MF北澤豪氏が初代会長就任”. スポーツ報知. (2016年4月2日). オリジナルの2016年9月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160914174630/http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20160402-OHT1T50076.html 2017年2月14日閲覧。 
  3. ^ 水曜講座「多様化する社会の中で、どうチャンスを創り出していくか」”. 國學院大學メディア. 2019年7月13日閲覧。
  4. ^ a b c 北澤豪”. tokyofa. 2020年4月21日閲覧。
  5. ^ 「カズ、戻れ!」松木安太郎35歳が“最強ヴェルディ”を作るまで…スター軍団ゆえの衝突、北澤豪と武田修宏が回想したホンネ”. NUMBER (2023-515). 2023年5月19日閲覧。
  6. ^ 歴代受賞者”. ベストジーニスト. 2013年6月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年9月21日閲覧。
  7. ^ a b c ドーハの悲劇」イラク戦で出場できなかった北澤豪の本音”. sportiva. 2020年4月21日閲覧。
  8. ^ a b 27年前のカズさんのプレーを堪能して 北澤豪が語るヴェルディ黄金時代”. sportyahoo. 2020年4月21日閲覧。
  9. ^ 93Jリーグサントリーシリーズ 第1節”. data.j-league. 2020年4月21日閲覧。
  10. ^ Jリーグヤマザキナビスコカップ 1993決勝戦-J.data
  11. ^ Jリーグチャンピオンシップ第1戦”. Dta Jleague. 2024年3月9日閲覧。
  12. ^ a b 北沢豪、岡田監督に対し「何だお前!?」という感じ”. サンスポ. 2020年4月21日閲覧。
  13. ^ 2023.05.15北澤豪が語る30年前のJリーグ誕生秘話「骨折していたけど、スパイクの裏に特注で鉄板を入れて開幕戦のピッチに立った」”. SPORTIVA (2023年5月15日). 2023年5月19日閲覧。
  14. ^ ドーハ組、北澤豪がもたらしたもの”. sportsyahoo. 2020年4月21日閲覧。
  15. ^ 北澤豪・藤井健太 - ぴあ「@ぴあインタビュー」
  16. ^ キング三浦知良にバラされた! 〝北沢豪ヅラ騒動〟「ちょっとズレてるよ」”. 東京スポーツ (2023年2月2日). 2023年4月17日閲覧。
  17. ^ アクアピースゴールデンハート賞.NPO法人/アクアピースネットワーク.2016年元日閲覧。
  18. ^ 青年海外協力隊50周年ソングを川嶋あい、乙武洋匡、倉木麻衣、宮沢和史ら16組歌う”. 音楽ナタリー (2015年10月1日). 2015年10月1日閲覧。


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