【SBD】(えすびぃーでぃ)
Douglas SBD Dauntless(ドーントレス)
ダグラス社が開発したアメリカ海軍の艦上急降下爆撃機。
名前のSBはスカウトボンバー(偵察爆撃機)、Dはダグラス社を指す。
第二次世界大戦世代の軍用機としては、日本の零戦や英国のスピットファイアと同様、殊勲機として最も愛されている機体の一つである。
本機の原型は、1938年にアメリカ海軍に採用されたノースロップBT-1で、XBT-2の名称で開発が行われていたが、ダグラス社が開発を引き継ぐ事となり、名称もXSBD-1となった。
1940年に初飛行し、同年に生産開始。1941年から米海軍と海兵隊への納入が開始された。
また、米陸軍も近接航空支援任務用として「A-24」の名称で使用していた。
機体設計としては、低翼配置の主翼と尾輪式の着陸装置を持つ一般的な物であるが、小型軽量ながら爆弾搭載量が大きく、運動性も優れており、性能は当時としては最高水準であった。
フラップはダイブブレーキを兼ねる穴開き式で、引き込み脚を持つ。
太平洋戦争緒戦時には、主力艦爆として対日戦に活躍し、史上初の航空母艦同士の戦闘であった珊瑚海海戦では軽空母「祥鳳」を撃沈、空母「翔鶴」を中破させる戦果を挙げ、ミッドウェー海戦ではTBD「デバステーター」やTBF「アベンジャー」が戦果を挙げられず撃墜され、全滅に近い損害を受ける中、高空から日本軍の防空の隙を突いて、日本機動部隊の4空母(「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」)の撃沈に貢献した。
派生型も多数開発され、5,900機が生産された。
なお、アメリカ以外の国では、ニュージーランド空軍、自由フランス空軍・海軍、イギリス海軍、メキシコ空軍で使用され、メキシコ空軍は1959年まで本機を使用していた。
スペックデータ
用途 | 急降下爆撃機 |
主製造者 | ダグラス・エアクラフト社 |
乗員 | 2名 |
全長 | 10.08m |
全高 | 4.14m |
全幅 | 12.65m |
主翼面積 | 30.19㎡ |
自重 | 2,905kg |
全備重量 | 4,843kg |
最大離陸重量 | 4,853kg |
動力 | ライト R-1820-60「サイクロン」空冷星型9気筒(出力1,200hp)×1基 |
最高速度 (最高/巡航,高度4,265km時) | 410km/h / 298km/h |
航続距離 | 1,243.8km |
実用上昇限度 | 7,780m |
固定武装 | 12.7mm機関銃×2門(前方固定)M1919 7.62mm機関銃×2門(後上方旋回) |
爆装 | 1,020kgまでの爆弾を搭載可能。 |
派生型
- XSBD-1:
XBT-2を改装した原型機。
- SBD-1:
海兵隊用初期生産型。エンジンはライト R-1830-32(出力1,000hp)を搭載。
武装は7.62mm機銃(前方固定×2門、後方旋回×1門)を搭載。
- SBD-1P:
SBD-1の偵察機改造型。
- SBD-2:
SBD-1に防弾装備と自動漏り止めタンクを搭載したモデル。
- SBD-2P:
SBD-2の偵察機改造型。
- SBD-3:
後部旋回機銃を連装化し、装甲・電装を改良したモデル。
- SBD-3A:
米陸軍用に振り向けられたSBD-3の呼称。陸軍呼称A-24。
- SBD-3P:
SBD-3の偵察機改造型。電装品を24V基準に変更。
- SBD-4:
プロペラ形状と電装品を24V基準へ変更した改良型。
- SBD-5:
主要生産型。エンジンはR-1820-60(出力1,200hp)を搭載。
前方固定機銃を12.7mm口径に変更。
- SBD-5A:
米陸軍発注機体(A-24B)のうち海軍へ納入された機体の米海軍呼称。
- SBD-6:
最終生産型。エンジンはR-1820-66を搭載。
- A-24「バンシー」:
SBD-3Aの米陸軍呼称。
- A-24A:
SBD-4の米陸軍呼称。
- A-24B:
米陸軍発注機体。装備等はSBD-5準拠。
- RA-24:
1942年以降の米陸軍保有機の呼称。A、B型がある。
- F-24:
1947年以降の米陸軍保有機の呼称。A、B型がある。
- QF-24A:
標的用無人機改修型。
- QF-24B:
無人機管制機改修型。
- Dauntless DB.Mk I:
SBD-5の英軍での呼称。少数機が供与されたが実戦配備されず。
SBD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/10/28 09:02 UTC 版)
SBDは、
- ショットキーバリアダイオード
- アメリカ海軍の急降下爆撃機SBDドーントレス
- ISO 4217での、ソロモン諸島の通貨。ソロモン諸島ドル。
- SUPER BUTTER DOGは、日本のバンド。
- シーボード・システム鉄道
- 千日前ベビードールズは、難波ROCKETSをホームグラウンドに活躍する女性パフォーマンス集団。前説は毎回リトマネン・スケベッチ・オナゴスキーが担当。
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