2015年(YouTubeに公開された年)シリーズ
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「マーシャと熊」の記事における「2015年(YouTubeに公開された年)シリーズ」の解説
48 氷河期の熊 (Серия 48) 自分の祖先に興味を持った熊はタイムマシンを作り、氷河期の洞窟に住む祖先と会う。祖先はマーシャのような小さな女の子と一緒に住んでいた。タイムマシンは壊れてしまうが、マーシャは氷河期に、氷河期の女の子は現代に残ったままだった。 ロシア語のオリジナルの題名は「Пещерный медведь(ホラアナグマ)」。ホラアナグマとは氷河期にヨーロッパに生息していた熊の一種。 Серия 48 49 スターへの道 (Серия 49) 熊の甥のパンダが中国から薄型テレビをもってきた。パンダとマーシャはリモコンを奪い合い、その結果テレビを壊してしまう。失敗を取り繕うために、舞台づくりの道具や材料もって自分たちでテレビの中にもぐりこみ、チャンネルに応じたいろいろな種類の番組を2人で演じる。 ロシア語の題名は「Дорогая передача」は「番組制作者様へ」くらいの意味で、視聴者が番組にあてたメッセージカ(手紙やメール)の冒頭に使う決まり文句である。番組の司会や進行役も「передача」と呼ばれる。 Серия 49 50 収穫祭 (Серия 50) 庭のかぼちゃの出来が良くないことにがっかりしていた熊は、景気づけに仮面舞踏会を催す計画を立てる。それを知ったマーシャは魔法の杖で森の動物たちの仮装を手伝い、会場を整える。ただし魔法は夜中の12時までしか効かないのだった。 題名の「収穫祭(Праздник урожая)」というのは、正式には民間の祭事であるのと同時にロシア正教会の宗教的な生神女就寝祭(カトリックの聖母被昇天に対応するがそれぞれの教義の細部が異なる)である祭事を暗に示す言い方である。この場合、生神女マリヤ(イエスの母マリアの正教会での言い方)とスラブ神話の大地の女神(つまり大地というのは地上の動植物と繁殖を象徴する)を同一視する。 Серия 50 51 捕まらない復習者 (Серия 51) パンダとマーシャに手を焼いた熊はアラスカ熊に二人の世話を頼み、自分はリラックスした時間を過ごすことにする。アラスカ熊はおとなしくしない二人を納戸に閉じ込めてしまうが、目に物を見せてやろうと忍者の扮装でアラスカ熊に反攻する。 題名の「捕まらない復讐者(Неуловимые мстители)」は、ソビエトの子供向けの同名の冒険映画の題名を踏まえている(1966年、監督:Эдмонд Гарегинович Кеосаян)。この映画は西部劇をモデルにしているが、ロシア内戦時のウクライナに舞台を移している。子供に大変人気があり、例えば、1970年のソビエトのコメディ映画「魔法の力(Волшебная сила)」(監督:Наума Бирмана)の中のエピソードの一つ「2年B組からの復讐者(Мстители из 2-го „В)」の重要な要素になっている Серия 51 52 またお会いする日まで! (Серия 52) ある日突然、マーシャの振る舞いがおとなしく行儀が良くなった。みんなが驚いていると、マーシャは大きくなったので、森の家を出てダーシャのいる街に引っ越すのだという。ダーシャに連れられて列車で出ていく。なお本エピソードはアリナ・ククシュキナがマーシャの声を担当した最後のエピソードである。 題名の「До новых встреч!」は直訳すると"次の会合まで"くらいの意味で別れの挨拶。これはコンサートや舞台で聴衆に向かって別れの挨拶をするときに使う。日常の会話ではふつう"До свидания."という。これも逐語訳すれは"(次に)会う時まで"という意味。 Серия 52 53 めぐる所に帰る (Серия 53) 前回からの続きである。最初はおとなしくしていたマーシャであるが、結局は列車の中で大騒ぎをはじめ、元の家に戻されてしまう。本エピソードからヴァルヴァラ・サランツェヴァがマーシャの声を担当している。また、このエピソードではアリナ・ククシュキナはマーシャの姉妹のダーシャの声を担当している。 題名の「めぐる所に帰る(На круги своя)」は旧約聖書のコヘレトの言葉(正教会では「伝道書」と呼ばれる)の1章6節の中にある言葉を踏まえている。ロシア語訳聖書というものいつかあるが、この題名は典礼で用いられる教会スラヴ語訳聖書からの引用である。 Серия 53 54 おとぎ話への招待 (Серия 54) 熊の住む家の近くの池では、カエルがみんなカップルを作っていた。一人相手のいない雌のカエルは、熊が緑のウエットスーツを着てフィンをはいているのをカエルの仲間と勘違いし、自分の彼にしようと追いかける。 題名の「おとぎ話への招待(В гостях у сказки)」は1976年から1992年まで第1チャンネルで放映されていたソビエトの子供向け番組の題名を連想させるものである。この番組はおもにソビエトないし東側ヨーロッパ諸国で作らた子供向けのストーリーを放映するものであった。2016年からはロシアの子供向けのチャンネルに同じ名前が使われている。 Серия 54 55 さぁ、お乗りください! (Серия 55) 狼2人は自分たちの救急車を使ってタクシー業を始めようとするが、あまりのおんぼろで誰も利用しない。マーシャはそれを見て立派なタクシーに改造する図面を引き、取扱説明書も作るが、図面上の記載事項も取扱説明書も狼たちには読むことができなかった。 題名の「Эх, прокачу!」(逐語訳:さぁ、行きましょう、さぁ、お運びします)は、ソビエトの作家イリーフ&ペトロフの有名な小説の「小さな金の子牛(Золотой телёнок)」(1931年)に出てくる文句。小説の主人公の一人であるアダム・コズレヴィチ(Адам Козлевич)が自分の古くいおんぼろの車をタクシーとして利用するために、ドアに"Эх, прокачу!"と書いたのである。 Серия 55
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