ガンマ補正とは? わかりやすく解説

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ガンマ‐ほせい【γ補正/ガンマ補正】


ガンマ 補正 【gamma correction】

テレビジョン放送において、受像器のCRTガンマ特性ガンマ2.2)をふまえて送出側で予めカメラ出力信号に逆特性ガンマ=0.45=1/2.2)の補正をかけること。

テレシネ等においても、フィルム特性との相関をとるためにガンマ補正が用いられる

【参】ガンマ特性

ガンマ補正

映像信号の入力レベルに応じて、0%の黒から100%の白までリニアに明るさが変化するように行なう補正だ。ブラウン管や液晶では、それぞれ最適なガンマ補正を行なって、初めて自然な明暗の推移が再現できる。

(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。


ガンマ補正

液晶プロジェクターは黒の再現を苦手とする。これをフォローするための技術がガンマ補正機能。入力映像との関係を細かく調整することで、コントラストレンジの狭い液晶デバイスでも自然な階調表現を可能にする。

(執筆:オーディオビジュアル評論家 麻倉怜士)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。


ガンマ補正

読み方ガンマほせい
【英】gamma correction

ガンマ補正とは、ディスプレイ表示される画像などの彩度明るさ修正するための処理のことである。

通常パソコンなどでは、入力され信号に応じてディスプレイなどに画像表示されるが、ディスプレイ特性によっては、表示される明るさ彩度異なってくる。そのため、それらの誤差補正するために、ガンマ補正が用いられる

ガンマ補正は、ディスプレイなどに入出力される際の信号相対関係と色のデータ調節することによって、自然に近い表示を行う。また、パソコンディスプレイだけでなく、デジタルカメラスキャナのように画像取り込む機器においても、ガンマ補正が用いられる。この場合デジタルカメラスキャナガンマ値呼ばれる輝度を表す指標異なことがあるため、取り込む画像を自然な明るさ修正する目的でガンマ補正が行われる。

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ガンマ補正 gamma correction

画像信号の増幅器では、入力信号出力信号直線関係にある。これを曲線にすることで画像明る部分抑えながら暗い部分増幅したり、暗い部分抑えながら明る部分増幅することができる。これをガンマ補正と言う従来は非線形特性をもった増幅器使っていたが、最近では画像処理このような処理を行うのが普通である。

関連する用語

ガンマ補正

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/09 18:15 UTC 版)

ガンマ補正(ガンマほせい)ないしガンマは、ビデオないし静止画システムで輝度ないし三刺激値を符号化および復号するために使用される非線形操作である[1]。もっとも単純な場合、ガンマ補正は以下のべき乗則表現で定義される:


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ガンマ補正

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 07:47 UTC 版)

ビットマップ画像」の記事における「ガンマ補正」の解説

詳細は「ガンマ値」を参照 ビットマップ画像の各画素データは、基本色の色の強さ組み合わせであることが多い。光の3原色である赤・緑・青で色を表現している場合理論的に全てが0%の時に黒、全て100%時に白となるはずであるが、画像表示印字するデバイス特性よりそうならないことがしばしば発生する例えば、赤の発光体だけが若干強めであり、全て100%の色を表示しようとしたら薄く赤みがかってしまったなどということが起こる。 このような際には、表示直前で各基本色強さ調整して「白は白で表示する」ように補正をかけることが行なわれる。この補正操作のことを「ガンマ補正」と呼ぶ。また、ガンマ補正に必要なパラメータ(つまり「赤は緑よりも○○%弱くする」など)のことを「ガンマ特性」または「ガンマ値」と呼ぶ。ガンマ補正処理を行なうことを、画像処理分野携わる人たちはしばしば「ガンマをとる」「ガンマをかける」と表現する。 さらに、表示デバイスなどは色の強さ再現直線的ではなく、「50%の強さの赤を指示したのに100%の赤の半分光量になっていない」ということがしばしば発生する。これはデバイス特性ばかりではなくディスプレイなどが設置され環境依存することも多くデバイス自身があらかじめ完全に補正することは困難である。 このため表示上の色の再現性に特に留意する場合には、各基本色毎にデータ上の色の強さデバイス上の色の強さ変換するための表を用意することがある。これはデータ値と表示光量相関示した曲線グラフとして示されることが多いため、このパラメータを「ガンマグラフ」と呼ぶことがあるまた、上記ガンマ特性」「ガンマ値」という言葉でこの表パラメータを指す事も多い。 スキャナ写真デジタルデータ化しプリンタでそれを印刷する際などには、スキャナプリンタそれぞれのガンマ特性考慮してガンマ補正を行なわないと、元の写真と同じ色を再現できないこのため画像データ中にスキャナなどのガンマ特性付加情報として保存しておくということが行なわれるこのように画像データ色再現のための情報付加することを「カラープロファイリング」(color profiling) と呼ぶ。アップルコンピュータ開発したColorSync」というシステム規格)は、このカラープロファイリングのための規格で、現在多くのデバイスメーカなどが対応している。なお、カラープロファイリングと呼ぶ場合、単にガンマ値情報だけではなく、どの表色系用いて色の補正行なうべきかといった情報含まれてくる。

※この「ガンマ補正」の解説は、「ビットマップ画像」の解説の一部です。
「ガンマ補正」を含む「ビットマップ画像」の記事については、「ビットマップ画像」の概要を参照ください。


ガンマ補正

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 09:04 UTC 版)

ガンマ値」の記事における「ガンマ補正」の解説

詳細は「ガンマ補正」を参照 入力値と出力値が直線の関係を示す場合ガンマ値は1 (γ=1) となるが、γ<1の場合は階調が明るい出力に、γ>1の場合階調が暗い出力になる。例えば、ガンマ値2.2ディスプレイ適正に表示される画像ガンマ値1.8ディスプレイ表示した場合実際ガンマ値はγ=1.8/2.2≒0.82となり、意図したものよりも明る画像となる。画像入力から最終出力までの全体ガンマが1になるよう、適当なガンマ値カーブに従って画像階調補正することをガンマ補正という。 多く画像編集ソフトウェアにはガンマ補正機能搭載されている。NTSC方式カラーテレビジョン放送においては受信側テレビ)のガンマ値2.2想定し最終的な出力がγ=1の階調になるよう予め送信側でγ=1/2.2(約0.45)のガンマ補正をかけている。カラーマネージメントシステム用いられるICCプロファイルには、当該入出力機器ガンマ値データ定義され対応機器対応ソフトウェアではこの定義に従ってガンマ補正が行われる。

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