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中性子星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/03 16:32 UTC 版)

中性子星 右上方向にジェットを放出するほ座のベラ・パルサー。中性子星自体は内部に存在し、ガスに遮蔽されて見えない

中性子星(ちゅうせいしせい、neutron star)とは、質量の大きな恒星が進化した最晩年の天体の一種である。中性子星は質量が太陽程度、半径10km程度、大気の厚さは1m程度で、中性子が主な成分の天体である。密度は太陽の密度の1014倍以上もあるとされている。具体的な数値で表すと1mm3当たりで37万tとその桁外れに大きい密度のため、中性子星表面での重力は地球の重力の2 × 1011倍もの大きさがあり、脱出速度光速の1/3に達する。中性子星は大質量の恒星の超新星爆発によってその中心核から作られるが、中性子星として存在できる質量にはトルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ限界と呼ばれる上限値があり、それを超えるとブラックホールとなる。上限の質量は、太陽質量の1.5倍から2.5倍の範囲にあると考えられている。[1]

重力崩壊によって非常にコンパクトに圧縮された結果として、角運動量保存の法則によって元の恒星よりも遥かに高速に回転しており、典型的な自転周期は30秒から1/100秒である。中性子星に強い磁気がある場合、その磁極から電磁波を出しているが、2つの磁極(地球でいう地磁気上の北極と南極)を結ぶ線が自転軸と一致していない場合、中性子星の自転により電磁波が放出する方向を変えながら放たれるパルサーとなる。中性子星自身は可視光線を発していないため、パルサーとして実在が確認された。

中性子星は、中性子から成る大きな原子核のような物である。原子核では、陽子と中性子がだいぶ自由に動ける状態のため、液体といってもそれほど間違いはないような状態である。したがって中性子星では、その兆大な密度のため液体状態を超えた超流動状態になっていると考えられている。


  1. ^ 岩波基礎物理シリーズ9 相対性理論(佐藤勝彦著 岩波書店
  2. ^ Neutron Stars 1: Equation of State And Structure P. Haensel, A. Y. Potekhin, D. G. Yakovlev著 Springer-Verlag


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