髄液検査とは? わかりやすく解説

脳脊髄液

(髄液検査 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 05:45 UTC 版)

脳脊髄液(のうせきずいえき、cerebrospinal fluid、CSF)は、脳室系とクモ膜下腔を満たす、リンパ液のように無色透明な液体である。弱アルカリ性であり、細胞成分はほとんど含まれない。略して髄液(ずいえき)とも呼ばれる。脳室系の脈絡叢から産生される廃液であって、水分含有量を緩衝したり、形を保つ機能をもつ。一般には脳漿(のうしょう)として知られる。


  1. ^ Greitz, D., Hannerz, J. "A proposed model of cerebrospinal fluid circulation: observations with radionuclide cisternography." AJNR. American Journal of Neuroradiology 17(3), 1996, pp. 431-438.
  2. ^ Koh, L., Zakharov, A., Johnston, M. "Integration of the subarachnoid space and lymphatics: is it time to embrace a new concept of cerebrospinal fluid absorption?" Cerebrospinal Fluid Research 2, 2005, p. 6.
  3. ^ Rangel-Castillo, Leonardo; Gopinath, Shankar; Robertson, Claudia S. (2008-5). “Management of Intracranial Hypertension”. Neurologic clinics 26 (2): 521–541. doi:10.1016/j.ncl.2008.02.003. ISSN 0733-8619. PMC 2452989. PMID 18514825. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2452989/. 
  4. ^ Neurol Sci. 2009 Feb;30(1):51-4. PMID 19145403
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  12. ^ 訴訟:髄液漏れ「事故で発症」 最新研究を考慮、被害者側が逆転勝訴--大阪高裁 毎日新聞 2011年9月2日
  13. ^ 髄液減少症:新基準で認定 画像判定を採用 横浜地裁 毎日新聞 2012年8月26日
  14. ^ 脳脊髄液減少症:和歌山地裁で労災認定 障害年金の支給命令 毎日新聞 2013年4月17日



髄液検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/17 14:22 UTC 版)

アトピー性脊髄炎」の記事における「髄液検査」の解説

75%の患者では髄液検査で細胞蛋白上昇などの異常は認められない

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髄液検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 05:35 UTC 版)

慢性炎症性脱髄性多発神経炎」の記事における「髄液検査」の解説

髄液細胞数が10/μl以下で蛋白増加しているのがCIDP支持する所見である。細胞数増加している場合ボレリアなどの感染症リンパ腫考慮する

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髄液検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 14:05 UTC 版)

ギラン・バレー症候群」の記事における「髄液検査」の解説

脳脊髄液中に蛋白増加しているが、細胞増加認めない蛋白細胞解離)。解離程度臨床症状程度平行して増強し、病初期はっきりしないことが多く1020病日でピークとなる。髄液内に細胞浸潤認められないものの、組織障害起こり蛋白の上昇が起こっていると考えられている。

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髄液検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:25 UTC 版)

多発性硬化症」の記事における「髄液検査」の解説

詳細は「脳脊髄液」を参照 特異的な髄液中のマーカーは見つかっていない。髄液細胞数蛋白正常なことが多く上昇して軽度である。細胞数極端に多い場合はむしろ他の疾患考慮する。特に好中球優位な場合視神経脊髄炎検討されるOCBIgG indexは現在MS診断において最も用いられている髄液検査でありそれぞれ髄腔内でのIgG産出質的量的に評価するのである欧米報告ではMSOCB陽性率95%とされる日本人では70%程度とされ陰性例の判断にも注意が必要である。OCB陽性例はCISならばMSへの移行率が高くMSならば障害度の進行早く予後予測の点でも重要である。MBP測定もよく行われるオリゴクローナルバンド (OCB) OCB髄液電気泳動し、免疫グロブリン特異的に染色した際にγグロブリン領域細く濃染する数本バンドのことである。オリゴクローナルバンド存在はある抗原に対して、とくに強い液性免疫応答起こっていることを示している。特に同時採血した血清中に対応するオリゴクローナルバンドがなく、髄液認められれば中枢神経内での抗体産出意味するオリゴクローナルバンド脱髄疾患感染症末梢神経障害などで陽性となる。脱髄疾患には多発性硬化症副腎白質ジストロフィー感染症では各種髄膜炎神経梅毒亜急性硬化性全脳炎進行性多巣性白質脳症HAMHIV-1感染症などで知られている。また脳血管障害SLE脳膿瘍などでも認められる膠原病梅毒亜急性硬化性全脳炎などの感染症などの場合オリゴクローナルバンド陽性の時は治療とともに消失していくのが特徴とされている。 ミエリン塩基性タンパク質英語版) (MBP) MBPミエリン構成する主要タンパク質である。MBPの上昇は髄鞘破壊亢進意味するMBP高値になる疾患としては、多発性硬化症亜急性硬化性全脳炎(SSPE)、神経梅毒脳炎各種神経ベーチェット病ギランバレ症候群慢性脱髄多発神経炎(CIDP)、HAM頭部外傷脳梗塞急性期AIDS dementia complexなどが知られている。

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髄液検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 02:42 UTC 版)

髄膜炎」の記事における「髄液検査」の解説

腰椎穿刺は高度の頭蓋内圧亢進頭蓋内占拠性病変(特に後頭蓋窩)、腰部局所感染巣、高度の出血傾向がある場合禁忌となる。頭蓋内圧亢進時は最低限髄液採取するが、特に上記該当しない場合は8~12mlほど採取し充分保存する詳細は「脳脊髄液」を参照 液圧外観線維素析出細胞数主な細胞蛋白質塩素トリプトファン反応基準値 70 - 180mmH2O 無色透明 なし 5/mm3以下 単15 - 45mg/dl 50 - 80mg/dl 118 - 130mEq/l なし ウイルス性髄膜炎無色透明 なし ↑ - ↑↑ 単球 ↑ ± ± なし 結核性髄膜炎 ↑↑ 無色透明日光微塵 +(くも膜様) ↑↑↑(200 - 500) 単↑↑ ↓↓ ↓↓ ++ 細菌性髄膜炎 ↑↑↑ 膜様混濁 +++(膜様塊) ↑↑↑(1000以上) 多形核球 ↑↑ ↓↓ ↓↓ ++ 日本脳炎無色透明微塵黄染 + ↑ 初期多形後期リンパ球 ↑ ± - ↑ ± - 多発根神経炎 ↑ 無色透明 + 0 - ↑ 単↑↑↑ ± ± - くも膜下出血 ↑↑初期血性、後期黄染 +++ ↑ 単↑↑↑ ↓ - + 脳膿瘍 ↑↑ 透明黄染 - ↑ 単球、異型細胞 ± - ↑ ± - ↓ ± - 脊柱管閉塞 ↓ 透明黄染 ++++(膠様凝固↑ - ↑↑↑↑↑↑ ± ± - ↓ - 脳脊髄梅毒無色透明 - ↑ 単球 ↑ ± ± - 多発性硬化症 ± 無色透明 - 0 - ↑ 単球 ± - ↑ ± ± - 神経ベーチェット病 - 無色透明 - 10 - 200 多形 ↑ ± ± -

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