脱髄疾患とは? わかりやすく解説

だつずい‐しっかん〔‐シツクワン〕【脱髄疾患】

読み方:だつずいしっかん

神経線維軸索)の髄鞘(ずいしょう)に起こる病気総称アレルギー自己免疫ウイルス感染などが原因生じる。多発性硬化症急性散在性脳脊髄炎など。


脱髄疾患

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/14 09:37 UTC 版)

脱髄疾患
脱髄した多発性硬化症の病変の顕微鏡写真。CD68を免疫染色マクロファージが茶色に染まっている。原版の1 0拡大。
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
神経学
ICD-10 G35-G37, G61.0
ICD-9-CM 340-341, 357.0
MeSH D003711
GeneReviews
テンプレートを表示

脱髄疾患(だつずいしっかん、demyelinating disease)とは神経疾患の一種で、有髄神経の髄鞘が障害されることで起こる疾患である。いったん形成された後に障害される疾患のことを言い、髄鞘形成が不完全なために起こる髄鞘形成不全疾患とは分けて考えられる。

概念

有髄神経の周りには髄鞘と呼ばれるものが取り巻いている。これを形成する細胞は、中枢神経では乏突起膠細胞、末梢神経ではシュワン細胞である。この髄鞘があるために有髄神経では跳躍伝導を行うことができるため、これが障害されることで神経伝導速度が遅くなり、多彩な神経症状が引き起こされる。髄鞘を形成するグリア細胞は、神経に栄養を与えたり、保護したりする役割もあるため、髄鞘が障害されると神経細胞にダメージを与えてしまう[1]

種類

大きく分けて中枢神経系と末梢神経系の疾患がある。

画像診断学

脱髄しているか否かは病理学的な概念であるためT2WIにて高信号を認める病変として部位別にまとめる。

大脳皮質下白質前方優位に分布するもの
神経梅毒、CADASIL(キャダシル、若年性遺伝性脳血管障害)、ピック病筋緊張性ジストロフィー、Menkes病、アレキサンダー病などがあげられる。
大脳皮質下白質後方優位に分布するもの
ALD、PML、SSPE、MELAS、PRES、CJDなどがあげられる。
両側深部灰白質に分布するもの
Wilson病、CO中毒、メタノール中毒、低酸素脳症、日本脳炎、ヘルペス脳炎、ANEM、MELAS、ライ症候群などがあげられる。

参考文献

脚注




脱髄疾患と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「脱髄疾患」の関連用語

脱髄疾患のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



脱髄疾患のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの脱髄疾患 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS