軌道共鳴とは? わかりやすく解説

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きどう‐きょうめい〔キダウ‐〕【軌道共鳴】


軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/24 21:52 UTC 版)

軌道共鳴(きどうきょうめい、orbital resonance[1])とは、天体力学において、ある天体の周りを公転する2つの天体が互いに重力を及ぼし合う結果、両者の軌道が変化すること[1]。公転周期と同程度の短い時間スケールで影響する平均運動共鳴[2]と、104 - 106 年の長い時間スケールで影響する永年共鳴[3]がある。




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軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/14 03:24 UTC 版)

(84522) 2002 TC302」の記事における「軌道共鳴」の解説

小惑星センターDeep Ecliptic Survey(英語版)(DES)は海王星と2:5で軌道共鳴をしていることを示している。共鳴により海王星が5回公転するごとに2回公転する静止画像海王星固定した時の(84522) 2002 TC302動き海王星7時の方向にある青い点である。 動画海王星固定した時の(84522) 2002 TC302(赤)と冥王星(灰色)の動き海王星4時の方向にある白い点である。

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軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:59 UTC 版)

海王星」の記事における「軌道共鳴」の解説

エッジワース・カイパーベルト」、「共鳴外縁天体」、および「海王星のトロヤ群」も参照 海王星軌道は、エッジワース・カイパーベルトカイパーベルト)と呼ばれる、そのすぐ外側領域大きな影響与えている。カイパーベルト小惑星帯似ている存在範囲大きく、氷から成る小天体がリング状に分布しており、太陽からは約30 auから約55 au領域存在している。木星重力小惑星帯支配的であり小惑星帯形作っているのと同じように、カイパーベルト海王星重力によって影響受けている。太陽系年齢の間にわたってカイパーベルト特定の領域海王星重力によって不安定化されており、カイパーベルト構造隙間生じさせる太陽から4042 au離れた領域がその一例である。 太陽系形成され以来天体安定して存在し続けることができる軌道がこの領域内にも存在している。これらの軌道は、海王星公転周期との比が1:2や3:4のように簡単な数で表せる軌道共鳴が起きているときに存在できる。たとえば1:2の軌道共鳴の場合、ある天体太陽1回公転しているうちの海王星が2回公転している。すなわち海王星太陽周り公転して元の位置戻った際、この天体軌道半分しか進んでいないことを意味する海王星と軌道共鳴を起こしているカイパーベルトの中で最も多いのは2:3の軌道共鳴を起こしているもので、知られているだけでも200個以上存在している。これらの天体海王星3回公転する間に軌道を2回公転しており、それに属す最大天体冥王星なので冥王星族呼ばれる冥王星定期的に海王星軌道横断するが、2:3の軌道共鳴によって互い衝突した接近したりすることはない。他にも3:4や3:5、4:7、2:5の軌道共鳴を起こしている天体もあるが、こうした天体の数はそれほど多くない太陽海王星ラグランジュ点L4L5両方には数多くトロヤ群天体存在している。海王星のトロヤ群は、海王星と1:1の軌道共鳴を起こしているとみなせる。海王星のトロヤ群一部軌道がとても安定しており、これらは捕獲されたのではなく軌道上海王星と共に形成され可能性がある。海王星公転方向に対して後方位置するL5付随していることが特定され最初天体2008 LC18だった。海王星また、2007 RW10と呼ばれる一時的な準衛星持っている。この天体12,500年間にわたって海王星準衛星となっており、今後さらに12,500年間にわたって現在のような力学的状態に留まる推測されている。

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軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 22:43 UTC 版)

ケレス (準惑星)」の記事における「軌道共鳴」の解説

ケレスパラスは、公転周期が 1 : 1 の軌道共鳴に近い関係にあることが示されている(それぞれの固有公転周期0.2%異なる)。しかし、両者の間に本当に軌道共鳴が起きていることはないとされている。双方天体間の間隔の大きさに対して質量小さいがため、小惑星の間で軌道共鳴が起こることは非常に稀である。しかし、ケレスは他の小惑星最大200万年間に渡って一時的に 1 : 1 の軌道共鳴の状態(一時的なトロヤ群)にすることができる。そのような天体は約50個ほど知られている。

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軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 14:33 UTC 版)

TRAPPIST-1」の記事における「軌道共鳴」の解説

TRAPPIST-1系の惑星は、全ての惑星間がラプラス共鳴平均運動共鳴)に近い関係にあるという複雑な連鎖運動起こしている。各惑星公転周期は最も内側のbを基準にすると、内側か外側へ順に24241524、9:24、6:24、4:24、3:24、2:24となっており、一つ内側惑星基準にするとほぼ5:8、3:5、2:3、2:3、3:4、2:3に近い整数比となる。既知太陽系外惑星系の中ではTRAPPIST-1系が軌道共鳴に近い関係が最も長く連鎖する惑星系であり、このことからTRAPPIST-1系の惑星は現在よりも外側形成され原始惑星系円盤内で他の惑星相互作用起こしたことで内側軌道へと移動してきたと考えられている。 TRAPPIST-1系で見つかったのと同様の軌道共鳴の関係はほとんどの場合では不安定になり、ある惑星別の惑星ヒル球内に入り込んだり、惑星系外へと放り出されてしまうことがある。しかし、例え原始惑星系円盤内での相互作用減衰されることにより、かなり安定した状態で惑星移動する可能性もあることが知られている。 軌道共鳴と音楽理論における整数比の関係は密接に対応させることができるため、TRAPPIST-1系の惑星運動音楽変換する試みが行われている。

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軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:03 UTC 版)

天体力学」の記事における「軌道共鳴」の解説

同一中心天体のまわり2つ公転軌道について、その平均運動簡単な整数比にあるとき尽数関係 (英: commensurable) にあるという。このような軌道安定化または不安定化し、平均運動共鳴呼ばれる。より正確には、2つ軌道 A {\displaystyle A} , B {\displaystyle B} が平均運動共鳴にあるとは、 p {\displaystyle p} , q {\displaystyle q} を整数として p n Aq n B + ( q − p ) ϖ ˙ A = 0 {\displaystyle pn_{A}-qn_{B}+(q-p){\dot {\varpi }}_{A}=0} が成立することを言う(通常第3項小さな値であり落としてよい)。例え小惑星帯カークウッドの空隙呼ばれる小惑星の数が少な領域木星平均運動共鳴にあり不安定化したものだと考えられている。逆に太陽系外縁部には共鳴外縁天体呼ばれる海王星平均運動共鳴にある天体群が存在することが知られており、その代表的なものが2:3の平均運動共鳴にある冥王星である。また2つの1:2平均運動共鳴同時に成立するとき(すなわち1:2:4の平均運動共鳴にあるとき)ラプラス共鳴呼び太陽系では木星系のイオ-エウロパ-ガニメデ唯一の例である。 一方平均運動共鳴とは異なり永年摂動による近点移動振動数摂動天体固有振動数尽数関係にあるときは永年共鳴 (英: secular resonance) として知られている。これは軌道周期比べ非常に長い時間スケールでの軌道不安定化を導く。 詳細は「軌道共鳴」を参照

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軌道共鳴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 23:54 UTC 版)

ミマス (衛星)」の記事における「軌道共鳴」の解説

ミマス半径18.6kmのほぼ円軌道を約22時間40分かけて一周する天体で、土星主要な衛星の中では最も土星近くにある。 土星の環中に見られる多数特徴は、ミマスとの共鳴によって形成されている。例えば、土星2つ幅広い環であるA環B環の間の領域から物質弾き出しカッシーニの間隙形成するという役割果たしている。カッシーニの間隙内縁付近にホイヘンスの空隙存在し、この空隙内の粒子ミマスと 2:1 の軌道共鳴を起こしている。つまりミマス一回公転する間に、この領域粒子はちょうど二回公転するカッシーニの間隙中の粒子ミマス重力で常に同じ場所で同じ方向引っ張られることになるため、間隙外側へと取り除かれるまた、C環B環境界ミマス3:1共鳴起こしている。 F環小さな羊飼い衛星であるパンドラは、ミマスとの軌道共鳴により公転周期ミマスに対して2:3の整数比となる軌道回っており、ミマス平均運動共鳴起こしている。ミマス自身2つ外側周回する更に大きな衛星テティスと1:2の軌道共鳴を保っている。

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軌道共鳴

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 06:38 UTC 版)

名詞

   きどうきょうめい

  1. 《《天文力学》》2つ天体重力及ぼしあって公転周期簡単整数になる現象

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