通話表
(欧文通話表 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 04:52 UTC 版)
通話表(つうわひょう、フォネティックコード)とは、無線電話で通信文の聞き間違いを防ぐために制定された規則である。帯域が狭く、歪や雑音の多い無線電話で、話者の発音の癖などがあっても、原文を一文字ずつ正しく伝達する目的で生まれた。
- ^ 「日本のニ」の「日本」は「にっぽん」と発声する。「にほん」は誤り。
- ^ a b c 「いち」と「しち」、「に」と「し」の聞き違いを防ぐ為にこの読みが厳格に指定されている。
- ^ 自衛隊、鉄道事業者、株式市況などでは数字の2を「ふた」と読む慣習もある。 ただし、無線従事者国家試験などでは「数字のふた」は誤答となる。
- ^ 数字の0を鉄道事業者は「ころ(コロ)」と読むことが多い。列車の車輪を連想させることからであるが、これも本表を使用しなければならない場合には誤りとなる。
- ^ 「お客様のメールアドレスを復唱します。イングランドのE、エックス線のX、アメリカのA、ミラノのM、パリのP、ロンドンのL、再びイングランドのE、アットマーク、大阪のO、東京のT・・・ドット、ジェイピーで正しいでしょうか?」のように利用される。組織で通話表を定めることにより、相応しくない言い換え(汎用的な言葉でない、企業イメージを悪くするなど)を通話担当者が用いてしまうことを防ぐ。
- ^ 視覚的表現においても、アルファベットの o / O(オー)と数字の 0(零)、アルファベットの i / I(アイ)・l(小文字エル)と数字の 1(一)は混同しやすいため、これらの組のうちどれか1つだけ利用するよう制限したり、どれもまったく使用しないようにする場合もある。
欧文通話表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 01:39 UTC 版)
欧文通話表(ラテン文字)は、一般にフォネティックコード(phonetic code)と呼ばれる。アルファベットの「B」と「D」や「M」と「N」の様に、発音が似通っている言葉を弁別するため、国際電気通信連合で制定された。無線通信に限らず多くの業種で用いられ、ここから派生した規則もあり、主なものに北大西洋条約機構が制定した「NATOフォネティックコード」がある。例えば、" ALPHABET"という文字列を伝えるときには Alpha Lima Papa Hotel Alpha Bravo Echo Tango と送る。 現行の表は、国際民間航空機関の国際民間航空条約に基づき条約に記載され、使用が義務付けられているものである(雑音や混信などにより、この表現でも認識できない場合は、地名・人名で表すなど別の表現を使ってもよいとされている。デルタ航空(Delta Airlines)との誤認を避けるため、D については Delta の代わりに Data, Dixie, David が使われることがある)。 文字使用する語文字使用する語文字使用する語A Alpha M Mike Y Yankee B Bravo N November Z Zulu C Charlie O Oscar 0 Zero D Delta P Papa 1 One E Echo Q Quebec 2 Two F Foxtrot R Romeo 3 Three G Golf S Sierra 4 Four H Hotel T Tango 5 Five I India U Uniform 6 Six J Juliet V Victor 7 Seven K Kilo W Whiskey 8 Eight L Lima X X-Ray 9 Nine 日本では、総務省令無線局運用規則別表第5号に定められており、英字の部分は上表と同一であるが、数字の部分が下表のように海上移動業務と航空移動業務に分けられている。 海上移動業務又は航空移動業務の無線電話通信において固有の名称、略符号、数字、つづりの複雑な語辞等を一字ずつ区切って送信する場合と、航空移動業務の航空交通管制に関する無線電話通信において数字を送信する場合は、この表を使用しなければならない(同規則第14条第3項)。また、それ以外の無線電話通信においても、語辞を一字ずつ区切って送信する場合は、なるべくこの表を使用することとされている(同条第4項)。 第一級・第二級総合無線通信士、第一級・第二級・第三級海上無線通信士、第一級海上特殊無線技士、航空無線通信士および航空特殊無線技士の無線従事者国家試験ならびに第三級海上無線通信士、第一級海上特殊無線技士、航空無線通信士および航空特殊無線技士の養成課程修了試験に、この表を用いた送受信の電気通信術実技試験がある。 数字海上移動業務(国際通信)片仮名表記航空移動業務0 NADAZERO ジロ ZERO (ZE-RO) 1 UNAONE ワン ONE (WUN) 2 BISSOTWO トゥー TWO (TOO) 3 TERRATHREE トゥリー THREE (TREE) 4 KARTEFOUR フォウアー FOUR (FOW-er) 5 PANTAFIVE ファイフ FIVE (FIFE) 6 SOXISIX シックス SIX (SIX) 7 SETTESEVEN セブン SEVEN (SEV-en) 8 OKTOEIGHT エイト EIGHT (AIT) 9 NOVENINE ナイナー NINE (NIN-er) 00 ハンドレッド HUNDRED (HUN-dred) 000 タウザンド THOUSAND (TOU-SAND) .(小数点) DECIMAL デシマル DECIMAL (DAY-SEE-MAL) .(終点) STOP ポイント POINT 括弧内は発音。 海上移動業務の国内通信で使用する語は和文通話表と同一。
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欧文通話表
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INFORMATIONの後につく英単語は欧文通話表に基づく型式で発音される。 詳細は「NATOフォネティックコード」を参照 アルファベット 英文 読み方 アルファベット 英文 読み方 A Alpha アルファ O Oscar オスカー B Bravo ブラボー P Papa パパ C Charlie チャーリー Q Quebec ケベック D Delta デルタ R Romeo ロメオ E Echo エコー S Sierra シエラ F Foxtrot フォックストロット T Tango タンゴ G Golf ゴルフ U Uniform ユニフォーム H Hotel ホテル V Victor ビクター I India インディア W Whisky ウィスキー J Juliet ジュリエット X X-ray エクスレイ K Kilo キロ Y Yankee ヤンキー L Lima リマ Z Zulu ズール M Mike マイク .(小数点) decimal デシマル N November ノベンバー 1000 Tousand タウザンド アメリカでは小数点を「Point(ポイント)」と読む。
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