商社エラン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 21:46 UTC 版)
式場 隼(しきば しゅん) 「エラン」における体力担当で現地交渉メンバーの一人。あちこちを飛び回るタフネス性は他のメンバーの追随を許さない。時に荒事(現地のチンピラとのケンカなど)も担当している。 父は総合商社「座王」の東南アジア常務。三人兄姉弟の末っ子で家族に対して横暴(に見えるよう)な父親を嫌って家出しており、特に兄には「家の面汚し」と蛇蝎の如く嫌われている。隼の方も兄を「父のコピー」と嫌っており、家に近寄ることも嫌がっている。その一方で自分を影ながらもかばってくれる姉の事だけは慕っており、その幸せを心から願っている。ただし、それゆえに姉の婚約者への執拗な身辺調査など偏執的な行動をとる事があり、蘭からはシスコンを示唆・揶揄されている。実は兄姉弟の間では、隼が最も父に近しい気性を持っており、本人は認めていないながらも運命に導かれて「エラン」に参画し父の後を追うかの如く貿易の世界に飛び込んでおり、本人も知らぬ間に父が理想と見出しながらも大企業体質と経済の壁に阻まれて実現できなかった「クロスワードの正解」となる「本当の貿易」への道を歩んでいく。 九条 一丸(くじょう いちまる) 「エラン」における参謀役で隼や蘭ら現地メンバーの司令塔。15歳でハーバード大学に入学を果たし経済学を極めた英才。理知的で冷静だが体力は無く、机上の学問および理論ならびにその構築には強いが、現実的な駆け引きに際しては経験不足から現業の鉄火場を味わい続けてきたビジネスマンたちと比較した場合には、どうしても一歩劣る。自身もその弱点をよく理解しており、それゆえに自分にできないことができる隼や蘭、現業経験のあるキツネさんとタヌキさんに対しては心より一目を置き尊重している。 父親もまた著名な経済学の教授で、柳の敬愛する経済の師であったが不遇の死を遂げている。彼の父の死は、ホテル火災で焼死した妻がその時に不倫相手と宿泊していたこと、一丸も自身の子供ではなく不倫相手の子供であったことを理由とする自殺で、日記の最後のページに「愛は情熱によってしか支えることはできない」と、愛を救えない経済学への絶望を遺した。 姫司 蘭(ひめじ らん) 隼と並ぶ「エラン」の現地交渉メンバーの一人。元スケバンで、かつての隼の不良仲間。カミソリを護身用武器に用いている。「エラン」オーナーの娑羅とは親友とも言える間柄。自他ともにじゃじゃ馬と認知していて、本人も頭が悪いと言っているが、そろばんは一級。 晃月 娑羅(こうづき さら) 「エラン」のオーナーにして、最終意思決定者。銀行系財閥である晃月財閥の当主で本人も優れたデイトレーダー。生まれつき心臓に疾患を患っており15歳までは生きられないとも言われていた。 そういった事情から財閥当主でありながら、「エラン」=「生きる情熱」を失っていたが、家庭に寄る辺を失い行き場を求めて街をさまよっていた隼や蘭と知り合い「貿易によって得た資金で無人島を購入し独立国とする」という夢を抱き、生への情熱を取り戻す。 北木 常夫(きたき つねお) 東亜流通の商社マン。神経質そうな細面を持つ長身細身の男性。「クーデター・プライス」にて、エランの協力で損害を被ることは免れたものの、利益が0であったために解雇となった。街中で一丸らと再会したことから娑羅に紹介され、エランの一員となる。通称、キツネさん(本名である「きたきつねお」のぎなた読みからの省略)。エランには後発参加組であるが、商社マンとして、あるいは年上としての人生経験の深さから、エランの面々からは一目置かれている。まだ年若く経験が少ない隼にとっての「(貿易および品質管理の)先生役」でもある。 太貫 早苗(おおぬき さなえ) 東亜流通のアシスタントであり北木の部下。小柄でぽっちゃりした、美人ではないが愛らしい容姿を持つ。食いしん坊でのんびり屋、大らかな性格の女性。「クーデター・プライス」の一件で北木と共に解雇となってしまい「エラン」に合流する。東亜流通時代は人員層の厚さや女性であること、容姿の難からミソッカス扱いで、北木の部下であったのも彼の性格に起因して押し付けられた「貧乏くじ」という立場だった。だが、7ヵ国語を話すためエランの中では一丸を抜いて語学のエキスパートとして頼りにされるようになる。通称はタヌキさん(名字である「太貫」の読み替え。以前からの上司であった北木のみ「タヌキ」と呼び捨てにする)。カナヅチだが肺活量はあるため、プールや浅瀬なら歩行ができ、ある程度の水中行動はできる。 じいや 先代から晃月家に仕える執事。先代の道楽にも長らく付き合っていたことから、ワインのテイスティングなどにも優れた能力を持っている。
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