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ぎなた読み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2009/12/10 11:43 UTC 版)
ぎなた読み(ぎなた よみ、異称:弁慶ぎなた式[べんけいぎなた しき]、英語訳[1]:rading by false groupings)は、日本語における言葉遊びの一種。 文章の区切りを間違えて読むこと、および、わざと文章の区切りを意図的に変えて読むことを言う。
日本語以外の諸言語にも同様の言葉遊びは存在する。英語において「ぎなた読み」に相当するものについては後述する。
目次 |
概説
この言葉は、「弁慶がなぎなた(薙刀)を持って…」という一節について、本来「弁慶が、なぎなたを持って…」と区切るべきであるところ、1回目の「な」を間投詞の一種と誤解したために「弁慶がな、ぎなたを持って…」と読み間違えた人がいたことに由来する。
なお、同様のことを意図的に行う文学上の手法として、掛詞がある。 20世紀後半までは、電文パズル電報、ワープロおよびパソコンが普及して以降は「誤変換」として意図的に楽しまれている。
大人に比べて子供は文章の区切りを間違えて読むぎなた読みに陥りやすい。そのようなぎなた読みをした結果でき上がる単語や単語の組み合わせが常識的にあり得るのかどうか判断するための知識を、子供はまだ十分に持っていない上に、子供自身がそのことをよく認識している(子供にとっての日常は新発見の連続であるから、自分がまだ知らないだけでそういうものがあるのかもしれない、と考えてしまうのも無理は無い)ため、「意味が通じないからこれは間違っている」という正しい結論に辿り着くことが難しいからである。例えば、「重い“コンダラ”」などがその典型で、「コンダラ」なるものの実在性のいかんを子供(少なくとも、当時の子供)は判断できない。
文学作品などでの利用例
- 井上ひさしの『国語事件殺人辞典』
- 篠原資明が考案した詩のジャンル「超絶短詩」
- 一休さんの逸話に、「ここではきものをぬぐべし」(ここで、履き物を脱ぐべし)(ここでは、着物を脱ぐべし)というものがある。
- 近松門左衛門は、句点を軽んじた数珠屋に「ふたえにしてくびにかけるじゅず」を注文したという。数珠屋は「二重にして、首にかける数珠」と読んで非常に長い数珠を作ったが、実際に注文したのは「二重にし、手首にかける数珠」であった。
- つボイノリオは、この手法により、卑猥な単語を連想させる楽曲(『金太の大冒険』、『吉田松陰物語』など)を持ちネタとしている。
- かつて日本テレビ系で放送されていたクイズ番組『マジカル頭脳パワー!!』の「マジカルフレーズ」というコーナーでは、この手法によるクイズ「マジカルワード2つの意味」が放送されていた。
- フジテレビ系で放送されていた『脳内エステ IQサプリ』でも、この手法を使ったクイズが時々出題されていた。
- 漫画・アニメ『名探偵コナン』では、名前をローマ字で書くことで「な行を『ん+母音』と読み変える」という犯罪トリックが登場した。
- 小学校の国語科の授業にて、文節や句読点の重要性を伝えるために用いられることがある。
- ニンテンドーDSのゲーム『どきどき魔女神判!』の作中に、「おまん(饅頭)」という単語を絡めてこの手法を用い、卑猥な単語を連想させるイベントがある。上記のつボイノリオの楽曲にもほぼ同様のネタがある。
- 田河水泡は、高見沢仲太郎(本名)が姓の「Takamizawa」を使って考案したペンネームである。
- 2005年以降使用されているサンテレビジョンのキャッチコピーは「おっ!サンテレビ」であるが、「テレビ」の部分がやや小ぶりの文字で表されるため、「おっさん・テレビ」と容易にぎなた読みすることが可能である。マスコットキャラクターの「おっ!サン」もキャッチコピーのぎなた読みから生まれた名前である。
- 岡山理科大学の公式イメージキャラクターは「リカちゃん」であるが、これは校名が「お、香山リカ大学」とぎなた読みできることに由来する。
- ギャグ漫画においても、ぎなた読みをするキャラクターが多数登場することがある。
- 例えば、『超人キンタマン』にて───
ぎなた読みをして意味が通る例
同音のもの
単純に意味が異なる例
- あいたい:「会いたい」と「あ、痛い」と「相対」
- あきた:「飽きた」と「あ、来た」と「秋田」
- あきない:「飽きない」と「あ、着ない」と「商い」
- あきる:「飽きる」と「あ、切る」
- あきれる:「呆れる」と「あ、切れる」
- あくのじゅうじか:「悪の十字架」と「開くの10時か」
- あくまで:「悪魔で」と「飽くまで」と「開くまで」と「空くまで」と「明くまで」と「あ、熊手」
- あくまの〜:「悪魔の〜」と「あ、熊の〜」
- あくる:「明くる」と「あ、来る」
- あける:「明ける」と「あ、蹴る」
- あさかゆい:「朝、痒い」と「浅香唯」と「麻、痒い」
- あつかう:「扱う」と「あ、使う」
- あったかい:「暖かい」と「あっ、高い」と「あっ、他界」と「有ったかい?」と「あった、貝」
- あったらしい:「新しい」と「合ったらしい」
- あぶないからはいってはいけません:「危ないから入ってはいけません」と「『危ないから』は言ってはいけません」[2]
- ありがたかった:「ありがたかった(有難かった)」と「蟻が集った(アリがたかった)」
- あるこうかい:「歩こうかい」と「ある後悔」と「ある航海」
- いいやまだ:「いいや、まだ」と「いい山だ」と「飯山だ」
- いきちがい:「行き違い」と「い、気違い」
- いしばしげる:「石破茂」と「石橋ゲル」
- いつかごにはいる:「5日後に入る」と「いつ、籠に入る?」
- いまいめろ:「今井メロ」と「い、マイメロ」
- いやしません:「癒しません」と「居やしません」と「嫌、しません」
- うまかった:「美味かった、甘かった(美味だった)」「旨かった(美味だった、巧みだった)」「上手かった、巧かった(巧みだった)」「馬勝った」「馬駆った」、等々
- うらない:「占い」と「裏、無い」
- うんこくさいくうこう:「うん、国際空港」と「うんこ臭い空港」
- うんちくおう:「うんちく(蘊蓄)王」と「うんち食おう」
- エースがちんこ対決: 「(両校投手の)エース、がちんこ(で)対決」と「エースが、ちんこ(で)対決」
- 高校野球の結果を報じる新聞記事の見出しにて。
- おかまでかける:「おかま、出かける」と「丘まで駆ける」
- おかんむり:「お冠」と「お母ん、無理」
- おきもの:「お着物」と「置物」
- おさない:「押さない」と「幼い」
- おしょくじけん:「お食事券」と「汚職事件」
- おのし:「お熨斗」と「小野氏(および、小野市)」
- おまーんこくさいくうこう:「オマーン国際空港」と「おまんこ臭い空港」 - 実在しない「青梅」「阿蘇」のバリエーションもある(「〜国際マラソン」)。
- おもてなし:「お持て成し(本義の『接待』)」と「表、無し」
- おれにくいや:「折れにくい矢」と「俺、肉イヤ」と「俺、憎いや」
- ○○がちょうのように〜:「○○が、蝶のように〜」と「○○、鵞鳥のように〜」
- かいかん:「会館」と「快感」と「開館」と「蚊、いかん」
- かにくわれる:「蚊に食われる」と「蟹、食われる」と「果肉、割れる」
- かねおくれたのむ:「金送れ、頼む」と「金をくれた、飲む」
- かみきった:「髪切った」と「紙切った」と「噛み切った」と「蚊、見切った」
- かんがえられる:「考えられる」と「缶が得られる」
- かんごしちょうになる:「看護師長になる」と「完吾(男性名)、市長になる」
- かんどうする:「缶、どうする?」と「感動する」と「勘当する」と「菅(姓)、どうする?」
- きみかわいいねえちゃんと〜:「きみ可愛いねえ、ちゃんと〜」と「きみ、可愛い姉ちゃんと〜」と「きみ、可愛い姐ちゃんと〜」
- 後述の「ねえちゃんと〜」のバリエーション。
- きょうふのみそしる:「今日、麩の味噌汁」と「恐怖の味噌汁」
- くさかった:「草刈った」と「臭かった」と「草買った」
- くりとりす:「栗と栗鼠」と「クリトリス」
- くるって:「来るって」と「狂って」
- くるまって:「包まって」と「車って」と「来る、待って」
- くるまで:「車で」と「来るまで」
- けがされた:「怪我された」と「汚された」と「穢された」
- けがした:「怪我した」と「毛が下」と「汚した」と「穢した」
- けがない:「怪我ない」と「毛が無い」
- ここではきものをぬいでください:「ここで履物を脱いでください」と「ここでは着物を脱いでください」[2]
- 一休さんの頓知咄(とんち話)として知られているが、もちろん真偽のほどは不明である。
- ここのかにはいける:「此処の蟹は行ける(ここの蟹は美味だ)」と「9日には行ける」
- ごまかす:「誤魔化す」と「胡麻貸す」と「碁、負かす」
- こらしめろ:「こら、閉めろ」と「懲らしめろ」
- こんどうむかって:「近藤(姓)、向かって」と「コンドーム買って」 - この類はつボイノリオ「怪傑黒頭巾」でひんぱんに使っている。
- さぎようぎ:「詐欺容疑」と「作業着」
- しちょうそん:「市町村」と「市長、損」
- じなんです:「二男です」と「痔なんです」
- じゅういちじになる:「11次になる」と「11時になる」と「獣医、知事になる」
- しようがない:「仕様が無い」と「生姜無い」
- しょうがくせー:「小学生」と「生姜臭(くせ)ー」
- しょうじょうばえ:「少女奪え」と「猩猩蠅(ショウジョウバエ)」
- しんだいしゃ:「寝台車」と「死んだ医者」
- すまんこってすたい:「すまん こってす たい」と「す まんこ ってす たい」
- せんすいかん:「潜水艦」と「センス如何」と「扇子、いかん」
- だいぶつかった:「だいぶ使った」と「大仏買った」と「台ぶつかった」と「大分漬かった」
- たたかいのひぶたをきる:「戦いの火蓋を切る」と「戦いの日、豚を切る」
- でたらめ:「出鱈目」と「出たら、め!」
- ○○にあう:「○○に合う」と「○○、似合う」
- にくいや:「肉イヤ」と「憎い矢」
- にくかった:「憎かった」と「肉買った」
- にゅーすごろく:「ニュース語録」と「ニュー双六」と「ニュースゴ録」
- ねえちゃんと〜:「ねえ、ちゃんと〜」と「姉ちゃんと〜」と「姐ちゃんと〜」
- ねえ、ちゃんとしようよっ!:「ねえ、ちゃんとしようよっ!」と「姉ちゃんとしようよっ!」と「姐ちゃんとしようよっ!」
- きゃんでぃそふとのアダルトゲーム『姉、ちゃんとしようよっ!』の語源でもある。
- ねえ、ちゃんとしようよっ!:「ねえ、ちゃんとしようよっ!」と「姉ちゃんとしようよっ!」と「姐ちゃんとしようよっ!」
- のぼりがめじるし:「幟(のぼり)が目印」と「登り亀(ガメ)印」
- のろいのはかば:「呪いの墓場」と「鈍い(のろい)のは、河馬(カバ)」[2]
- はいしゃ:「歯医者」と「敗者」と「廃車」
- はかない:「儚い」と「履かない」と「吐かない」と「掃かない」と「墓、無い」
- はらいたくない:「腹、痛くない」と「払いたくない」
- はらたつのり:「原辰徳」と「腹立つ糊」
- ぱんつくっている:「パン作っている」と「パンツ喰っている」
- 変形で───
- ぱんつかんでいる:「パン掴んでいる」と「パンツ咬んでいる」
- ぱんつくれ:「パン作れ」と「パンツくれ」
- ふくそうじゅうし:「服装重視」と「副操縦士」
- ふたつくった:「蓋、作った」と「2つ喰った」
- ふっかつ:「復活」と「ふっ、喝!」と「ふっ、勝つ!」
- ほるもん:「ホルモン(生理活性物質)」「ホルモン(もつ)」「掘るもん(掘る物・者)」「彫るもん(彫る物・者)」「放るもん(投げ出す物・者、廃棄する物・者)」、ほか
- まあやだ:「まあ、嫌だ」と「真綾だ」
- まかない:「賄い」と「巻かない」
- まどんなに〜:「マドンナに〜」と「ま、どんなに〜」
- ○○もくよう:「○○、木曜」と「○○も供養」
- みつかった:「見つかった」と「蜜買った」
- もまれながら:「乳癌は、男性に揉まれながら見つかる」と「乳癌は、男性にも稀ながら見つかる」
- やくざいし:「薬剤師」と「ヤクザ医師」
- やったーまんこーひーらいたー:「ヤッターマン、コーヒー、ライター」と「やったー、まんこ、開いたー」
- ゆでたまご:「茹で卵」と「茹でた孫」
- りかちゃんと〜:「りか(女性名)、ちゃんと〜」と「リカちゃんと〜」
- ○○をくれたのむ:「○○をくれ、頼む」と「○○をくれた、飲む」
意味が反対になる例
- きょうはあめがふるてんきじゃない:「今日は、雨が降る天気じゃない」と「今日は雨が降る、天気じゃない」
- けいざいはきゅうこうか:「経済は、急降下」と「経済波及効果」
文章・歌詞等の一節を誤解した例
表記内容は左から順に、係る文節、正しい解釈文(前者、鉤括弧「」内)とぎなた読みされた解釈文(後者、鉤括弧「」内)、解説。
- あかいわのりこ:「赤い環のリコ」と「赤岩紀子」 - 前者はコンピュータゲーム『ファンタシースターオンライン』のストーリー上で重要な役割を担う人物であるが、これをゲーム中のチャット機能で入力すると後者が変換の第一候補となってしまうため、しばしば「赤岩紀子とは誰か」という質問が投げかけられていた。赤岩紀子という実在の人物をモデルにしたとの説もあり。
- あーおもしろい:「あー面白い」と「青も白い」 - 前者は文部省唱歌『蟲のこゑ』の一節。
- あさのけいこ:「朝の稽古」と「あさのけいこ(人名)」 - 前者はコンピュータゲーム(対戦型格闘ゲーム)『ストリートファイターII』の登場人物・エドモンド本田の勝利時の台詞「あさのけいこよりらくしょうでごわす」より。力士が行う稽古のことであるが、台詞が平仮名表記であったため、「あさのけいこ」という名前の女性だと思い込んだという話が流布している。なお、後のシリーズでは漢字仮名混じり文に書き換えられている。
- おいてかれんだ:「置いてかれんだ(置いて行かれるんだ)」と「置いてカレンダー」 - 前者はスキマスイッチの曲『全力少年』の一節。語尾を「だー」と伸ばす歌い方のために生じる。
- おかしくって:「可笑しくって」と「お菓子食って」 - 前者はキャンディーズの歌謡曲『微笑がえし』の一節。
- おくにしまった:「奥に仕舞った」と「奥西(姓)待った」 - 前者は山口百恵の歌謡曲の一節。
- おくにしまいこんで:「奥にしまいこんで」と「奥西(姓などの固有名詞)舞い込んで」 - 前者は白石涼子の曲『ソラ色のつばさ』の一節。上記の「おくにしまった」と同様の例である。
- おもいこんだら:「思い込んだら」と「重いコンダラ」 - 前者はテレビアニメ『巨人の星』のオープニング主題歌の一節。主人公・星飛雄馬がタイトルバックにおいて「手動式圧延機(手動式の整地ローラー)」を牽いて訓練する場面で流れるとされた都市伝説に由来し、「コンダラ」が手動式整地ローラーの正式名称であると思い込む人が多数いた。また、そのパロディとして、コンピュータゲーム『ときめきメモリアル2』の中で、元野球少年の番長が使う奥義(技)の名称として「重いコンダラ」が使用されている。
- きみかわいいね:「君、可愛いね」と「君、皮、いいね」 - 前者は伊藤咲子の歌謡曲の一節。
- こいしくって:「恋しくって」と「小石食って」 - 前者はBEGINの曲『恋しくて』、大塚愛の『大好きだよ。』、吉幾三の『雪國』の一節。
- こはいかに:「此は如何に」と「怖い蟹」 - 前者は『尋常小学唱歌』に掲載の文部省唱歌「浦島太郎」の歌詞。文語調で「(帰ってみたら700年経っていた故郷に対して)これはどうしたことであろうか」という意味であるが、現代(平成期)の子供は「(故郷に帰ってみたら)怖い蟹がいた」と思い込んでしまうことが多い。
- さよならとかいたてがみ:「さよならと書いた手紙」と「さよなら東海タテガミ」 - 堺正章の歌謡曲『さらば恋人』の歌詞の一節を後者のように誤解して聴く人が多くいた。「東海(とうかい)」という地名の響きが当時の歌謡界で多用されていた「ご当地ソング」を連想させて自然に感じられたことも影響している。
- せつなさみだれうち:「刹那五月雨撃ち」と「切なさ乱れ撃ち」 - コンピュータRPG『女神異聞録ペルソナ』の技の一つ。平仮名表記であったため、後者のように誤解されたという話が流布している。
- たまのりしこみたいね:「玉乗り仕込みたいね」と「タマノリシコみたいね」 - 前者はテレビアニメ『ドラゴンボールZ』の主題歌『CHA-LA HEAD-CHA-LA』の一節。歌詞の前後の脈絡からは「玉乗り」という言葉が出てくるとは想像もつかないため、「タマノリシコみたい」という歌詞と誤解し、「タマノリシコ」とは何だろうと悩んだという話が流布している。
- となりでわらってたかった:「隣で笑ってたかった(隣で笑っていたかった)」と「隣で笑って集(たか)った(横に付いて、笑いながら金品などをたかった)」 - 前者はプリンセスプリンセスの歌『M』の一節。
- みみどしま:「耳年増」と「みみど島」 - おニャン子クラブの歌『セーラー服を脱がさないで』の歌詞の一節。「耳年増」(聞きかじりの性的な知識が豊富な女性のこと)という言葉を知らない年齢層の人達の中には、「みみど島」という名前の島があると思っていたという話が流布している。
異音のもの
以下は、音は異なるが、文字の区切りによってぎなた読みが起きる例。
- 「イラン人生徒らに」:「イラン人(の)生徒らに」と「いらん(要らん)人生、徒(いたず)らに」
- 「外国人参政権」:「『外国人』参政権」と「外国『人参』政権」。維新政党・新風の支持者によるデモの参加者が持っていたプラカードに「外国人参」「政権反対」と改行してあるものがあり[3]、アンサイクロペディアの項目に取り上げられた。
- 「烏丸丸太町」:「烏丸(からすま)丸太町(まるたまち)」と「烏(カラス)、丸丸(まるまる)太る町」 - 前者は京都府京都市中京区、京都御苑の西南端付近に実在する交差点およびバス停の名称。
- 「旧中山道を歩く」:「旧・中山道(なかせんどう)を歩く」と「1日中、山道(やまみち)を歩く」 - テレビ番組での誤読として流布している[4]。「旧」の字を誤って分解して読んでしまったこと(手書きの原稿などの場合に起こりやすい)に起因してぎなた読みが起こったものである。誤読の例としては広く知られているが、ぎなた読みとしては特殊な例と言える。
- 「航空相撲殺される」:「航空相、撲殺される」と「航空相撲、殺される」 - 前者は2002年(平成14年)にアフガニスタンで起きた事件であるが、2ちゃんねる内で後者のような誤読が続出したため、ネタとして定着したもの。
- 「この先生きのこる」:「この先、生き残る」と「この先生、きのこる」。ここで「きのこる」は日本語の語彙には存在しないから、本来ならば全く意味をなさないはずであるが、「朝日(新聞)」→「アサヒる」などと同様の発想で、何となく「キノコ」と関係のありそうな動詞の終止形を思わせることから、「おじさん、頑張る → 頑張るおじさん」と同様の発想で「きのこる先生」という語が造られた。前述の例と同様、2ちゃんねる内でネタとして定着しているが、さらにその経過が難解な例である。
- 「暴カ二男」:「暴力二男(次男)」、「暴(あばれ)カニ(蟹)男」、および、「暴(ぼう)[5]カニ(蟹)男」。こちらもぎなた読みとしては特殊であるが、漢字の「力(ちから)」と片仮名の「カ」、漢数字の「二」と片仮名の「ニ」の判別が、ともに困難なことから来ている。
- 「よいこはここにはいらない」:「良い子は此処に入らない」と「良い子は此処には要らない」。変電所・高圧鉄塔・貯水池などの危険な施設の周囲に貼られた、子供向けの進入禁止の案内表示。無論、本来は前者の意味であるが、子供にも読めるようすべて平仮名で書かれているため、後者の意味に取ってしまう者もいる。
- 「大人気」:「だいにんき」と「おとなげ」。
諸言語のぎなた読み
英語のぎなた読み
マザー・グース(ナーサリーライム)の一つに「英語版ぎなた読み」と言えるものがある。しかしこれは「道行き」「縁語」技巧に近い。
- I saw a fish pond all on fire
- I saw a house bow to squire
- I saw a parson twelve-feet high
- (中略)
- I saw a man who saw these too
- And said though strange they all were true.
とチンプンカンプンな内容であるが、「火事で燃えていた」が次行の「家」を修飾し、「地主にお辞儀していた」で次行の「牧師」を修飾し……と、修飾する対象を一行ずらすだけで当たり前の光景を羅列したものに変貌する。
この文は末尾の「they all were true.」まで一切のピリオドやカンマ、そしてパンクチュエイションが無いためこのような読み方をさせることができる。
この手法は、既に17世紀には確立されていたらしい。
しかし17世紀以前でも、hot dog が「温度の高い犬」でなかったり、"Don't stop" が全く正反対に解釈できる("Don't! Stop!"と"Don't stop!")など特に文学作品でなくとも遭遇する。Right side が右側なのか、正しい方なのかがわからないようでは、会話が続かない。"This is a hot soup." は全く句読点の位置を変えること無く「これは、熱いスープだ」「これは、香辛料の利いたスープだ」「これは、今話題のスープだ」の3通りの意味をなす。
他には "No, too expensive" (だめ。高価過ぎる)と "No too expensive" (構わないから買いなさい)である。カンマが入るか否かで全く別の意味の文と化す。

